中国の金融危機?
中国の公的な金融分析にたずさわる学者達が、昨年までと今年に入ってからの各種の経済指標を比較解析して、中国が金融危機に陥りかねない兆候があると発表した。最悪の場合、中国発のリーマンショック級の世界的な経済危機もありうるという衝撃的なものだ。
この発表はしばらく後に当局により削除されたそうだ。
残念ながらその内容は一読してなるほど、というほど分かりやすいものではないので(これは私にそれだけの知識がないことと、なんとか読み解こうという努力をしないからだが)、ピーターが「狼が来るぞ」と言っているように聞こえた。
ピーターは本当に狼を見たのか、狼が来た、という言葉に皆が立ち騒ぐことを期待して言っているのか私には判断がつかない。というよりもこれからどうなるか、という予測については、要因が多いから結果がどうなるのかは分からないのである。
そもそもこういう発表が中国政府にとって不都合なものであるならば、当然学者達は処罰されるおそれがあるだろう。それを敢えて発表したことの意味をどう考えるのか。真実を伝えなければならないと彼らが考えたなどと単純に信じるほどこちらもお人好しではない。それにその発表が削除されたといっても、日本に伝わるほどののタイムラグがあるなら、ほとんど公表と同じであろう。
中国の経済指標が悪いとはあまり実感がなかった。たしかに中国の株価は今年に入ってかなり(20%程度か)下がっている。しかしアメリカとの貿易摩擦が本格化する前であるが貿易額の伸びは依然高水準である。
そういう中での今回の中国の金融危機に対する警告の背景はなんなのだろうか。米中の貿易戦争に備えるための中国政府の引き締め政策の予告なのだろうか。今月、もうすぐアメリカは高関税の実施を強行する。中国は相当の危機感を持っていることの表れなのだろうか。
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