映画『ブレードランナー 2049』2017年アメリカ映画
監督ドゥニ・ビルヌーブ、出演ライアン・ゴズリング、ハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス、ロビン・ライトほか。
元気が出たので、『ジェイソン・ボーン』、『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』、『ワンダー・ウーマン』『ブレードランナー 2049』等々、長い映画を立て続けに観た。それぞれ見応えがあったが、特に『ブレードランナー 2049』は素晴らしかった。
もともとの『ブレードランナー』が大のお気に入りで、もう四回ほど観ている。それを継ぐ物語であるから変な出来ならがっかりだが、幸い上出来である。何しろエンドクレジットを入れると164分という長尺であるが、夢中で見ているうちにあっという間に時間が過ぎた。
ライアン・ゴズリングが主演というのでイメージを損なわないか心配だったが、彼のなんとなく人生を投げたようなあの表情が役柄に最適であった。ストーリーに振り回されてなすがままになる快感を味あわせてくれる映画である。一年くらいしたらもう一度観直したいと思う。今度はストーリーよりも世界観と映像を楽しみたい。
ストーリーを紹介するのは別のひとがするだろうから、手放しで賛辞を送るだけにする。フィリップ・K・ディックのSF短編小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』をもとにして、リドリー・スコットが作り上げた世界観が、少し洗練された形だが、そのまま踏襲されているのが嬉しいではないか。
フィリップ・K・ディックの小説を一時夢中で読んだが、『マイノリティ・リポート』、『トータル・リコール』を始め、いくつも映画化されて、しかもそれぞれがけっこう傑作に仕上がっている。原作では想像が出来ないほどの映画になっているのにいつも感心させられる。それだけ私の想像力が貧困なのだろうか。
前作の『ブレード・ランナー』を全く知らずにこの映画を観ては、多分面白さが半分以下になってしまうだろう。展開の意外性も楽しめないような気がする。もし観ていないなら、前作を必ず観てからにすることをおすすめする。
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