日常にもどる
息子が広島へ帰った。次にゆっくり来るのは正月休みだ。私と同様マイペースの生き方、考え方の男になっているが、私よりもクールだ。昨日は二人で『春子の人形』というドラマを観た。
先日NHKで放映された早坂暁の『花へんろ』シリーズの特別編である。実際の脚本は早坂暁ではないようだ。このドラマの内容は、早坂暁の『花へんろ 風信帖』という本を読んでいるのでよく承知している。
息子も私もこのシナリオに少々不満を感じた。早坂暁が実際にシナリオを書いたらもう少し違ったものになっただろうというのが私たちの感想だ。登場人物達の哀しみが描き切れていない。主人公の良介を演じていた俳優は、頑張って演じていて、必ずしも演技が下手というわけではないのだが、戦争というものがあまり理解できていない気がした。若いから仕方がないだろう、と息子はいう。
原爆投下は誰が考えても無差別の市民殺傷行為であって、決して正当化出来るものではない。息子は広島に住んでいるから八月六日は必ず慰霊祭に参加している。原爆については思うところが多分にあるようだ。それが解っているから、このドラマを八月十五日である昨日観たのである。
良介が広島で、列車の車窓から見た無数の青い火のインパクトこそがこのドラマの肝であり、その青い火の一つが春子のものであることが心に重く響いてこないとこのドラマは生きないと思う。
観終わって戦争の話を少しだけした。
さあまた独り暮らしが始まる。日常にもどるのであるが、気持の切り替えに数日かかるかも知れない。
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こんばんは
息子さんとのひととき。。
良いお盆でしたね^_^
投稿: 藤子 | 2018年8月16日 (木) 14時03分
藤子様
ありがとうございます。
ときどき会うのがお互いによいようです。
投稿: OKCHAN | 2018年8月16日 (木) 14時16分