写真好き
眼鏡をかけてカメラをぶら下げていれば日本人だと思われた時代があったようだが、いまは世界中どこの観光地に行っても観光客は写真を撮りまくっていて、それは日本人に限らない。このごろ特に思うのは、高級そうな、いいカメラを持って闊歩している女性の増えたことだ。
誰もが、写真が、そしてカメラが好きなのだ。ただ優先順位が国により人によってちがったから、以前は日本人が特にカメラ好きに見えたけれど、いまはみなが簡単に写真が撮れるようになった。
ところであの自撮り棒はときにいささか迷惑なものだが、あんな風に自分の写真を撮りまくるというのはどういう気持なのだろう。そう疑問に思うのは、私自身は証拠写真のように、行った先と自分と観光地を同一画面に撮るということに少しも興味が無いからだ。それにしても写真を撮ることに夢中で周りの見えない人もしばしばいて迷惑だし、そういう人に限って人の写界に無神経に入ってくる。鈍感な人は悪意がないと分かっていてもちょっと腹立たしい。
写真は自分だけのためではなくて、人に見せるためのものでもある。自分が行ったところを写真にして人に見せることは、嬉しくないことはない。見せられた方はみせた人の期待の何分の一か、感心してくれる。あまり大量だとときに迷惑なのは自分でもわかっているつもりでもそれを忘れる。
写真を撮ることに夢中で、撮った写真を見ないとどこに行ったのか分からなかったりしたらちょっと危ない。写真を撮りに行っただけになってしまって、なにしに行ったのか分からないのでは本末転倒だ。だから旅に行っても写真を撮らない人もいる。筋が通っているけれど、人はすぐ忘れるもので、写真がそれを思い出す手がかりになることもあるし、画面を少し大きくすると思わぬものが写し込まれていて、面白いこともあるからやめられない。
カメラに写真を撮らされることのないように気をつけて写真を楽しむことにしている。ちょっと手間でも大伸ばしするとさらに楽しめるもので、デカプリントというソフトを使って新聞紙大や、ときに等身大に延ばして遊んでいる。手間なのは、分割プリントして貼り合わせていくのが不器用な私には手間だということで、工作が好きな人ならその手間も楽しめる。
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