また中国のニュース
中国税関の発表によれば、10月の中国の対アメリカ貿易黒字は前年同月比で19.4%増加したが、9月が過去最高だったのに比べれば6.8%減少した。同月の対アメリカ輸出は対前年同月と比べて13.2%の伸びだというから、考えてみればアメリカからの輸入が減っていることになる。中国が発動したアメリカに対する追加関税が影響しているのか。
当局は今後のアメリカのさらなる追加関税を見越しての駆け込み需要が輸出を後押ししたのではないかとみていて、今後はその反動による落ち込みの可能性があるという。アメリカへの輸出に急ブレーキがかかるのか、それでもさらに増えるのか、もう少し様子を見なければならないのだろう。
トランプ大統領は目先で判断するところもあるから、中国も悩ましい。アメリカの商務省は中国産のアルミニウム板材に新たなダンピング関税(96.3~176.2%)をかけると発表している。中国政府は経済減速につながらないように、ここは面子を捨ててアメリカ以外の国との経済的なつながりを強化したいところだろう。日本との関係が見かけ上宥和に動いているのはそういうことだ、くらいは誰にでも分かっているだろう。日本にとっては悪いことではないと私は思う。日本もトランプ大統領のターゲットのひとつであることは間違いなさそうなのだから。
ところで中国の外貨準備高が3ヶ月連続で減少している。8月、9月、10月の減少総額は日本円で約7.8兆円の減少、現在の外貨準備高は日本円で約345(3兆530億ドル)兆円だそうだ。短期的な結果で全体を論ずるのは危ういが、元が対ドルで下がっているなかで、推移のグラフを見ていると突然上がることがある。いろいろ理由があるとは思うが、私から見れば政府がドル売り元買い介入をしたのだろうとしか思えない。
それにしても3兆530億ドルの外貨準備高はとてつもない金額だ。ところが問題はその中身である。今年の6月時点での中国対外債務残高は1兆8705億ドル、つまり準備高の6割が外債なのである。また、同じく6月末時点の外国企業による直接投資残高は5960億ドルだという。
中国政府が為替介入などで自由に市場に介入できるのは、外債と海外からの投資額以外だから、なんと5800億ドルくらいしかないのだ、というのが専門家の見立てらしい。その通りなら、案外懐はさびしいことになる。中国の外貨準備高が、3兆ドルを切るとかなり危ういとしばしばいわれるのはそういう理由らしい。
いざとなればアメリカ国債を売ると脅しをかければいい、などという話も聞くが、それは可能なのだろうか、よく分からない。
そんななかで今回日本と中国は円と元との通貨スワップを再開することになった。その額は3兆4千億円、中国から見ればわずかな額かも知れないが、従来の額が3300億ドル程度であったし、それも中断していたので、中国にとってはとてもありがたいことなのではないか。とにかく日本が中国の元に対して信用保証をしたことになるのであるから。中国メディアはこの通貨スワップを「人民元にとって非常に有効だ」と報じている。
ここで思い出すのは韓国との通貨スワップの話しである。韓国が2008年の経済危機の時に、日本との通貨スワップが危機を切り抜けることのできた大きな要因のひとつだったはずなのだが、その後日韓の関係悪化によりスワップは解消された。最近再開が検討されたが、一連の韓国のいささか異常な対日姿勢から、再開は絶望的になっている。それでも韓国政府は日本が望めばいつでも再開できる、などと公言している。恩を忘れたうえに舐められたものだ。
韓国政府はスイスやカナダや中国とスワップを結んでいるから大丈夫と強がりを言っているのだが、中国は朴槿恵のときに結んだ巨額の通貨スワップが延長されている、ということを公には認めていない。もし約束があっても中国が韓国の危機の時に日本のように韓国を助けるかどうか分からないし、助けられるかどうかも分からない。危うい命綱だ。
中国でさえ、いざというときのために日本と通貨スワップを結ぶなど、対策を講じているのである。その方策を自ら閉じている韓国に万一経済危機が発生したら、事態はかなり深刻だと思うが文在寅には北朝鮮しか見えていないようである。
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