久しぶりに中国のニュース
中国に興味があって初期の頃の私のブログは中国のニュースを取りあげることが多かったのだが、ここ数年は中国からのめぼしいニュースがとても少ない状態が続いていた。それがつい最近になって多少増え始めた気がする。ニュースが少なかったのは中国が面白そうなニュースを制限していたからだろう。
私が面白いと思うものは中国の特異性を現しているようなニュースで、それは中国政府としてはあまり海外で面白がられることそのことが面白くなかったのだろう。それがまた少し緩んでいるように見えるのは何か理由があるのだろうが、まだそれがなにか分からない。どちらにしてもいくつかひろい集めていたら久しぶりに中国関連のニュースについてのブログが書けるほどになったので取りあげる。
中国の東方網が「日本酒と白酒(パイチュー)」を比較してその違いを論ずる記事があったらしい。それを紹介したネットニュースによれば「日本酒と白酒を比較する人がいて、日本酒は白酒を模倣して失敗したものだなどといっている。ときには日本酒は白酒より優秀だなどと評価する人もいる。両方とも断片的な見方である」と述べているから、つぎにまともなことが語られるのかなと思ったら・・・。
「歴史や政治的な要素は抜きにして、技術なら技術だけを比較すべきである」と続く。あれっ、何を言い出すのか。「元の時代から始まった蒸留技術で白酒は長時間熟成することで味に深みが出てくる」しかし「日本酒は保存が利かず、何十年物などの長期間熟成品は存在しない」などと違いを述べている。それはそうだろう。片方は蒸留酒で、片方は醸造酒である。焼酎と日本酒、あるいはウイスキーとビールを比較して熟成期間の長さを論じても意味が無い。そもそも日本酒のことを知らないか、お酒のことをよく知らずにゴチャ混ぜで語っているように見える。
だから、「白酒はコウリャンをはじめとする各種の穀物などが用いられ、その分様々な味わいを楽しむことができるのに対し、日本酒の原材料は米に限られており、基本的な味はみな同じである」などというトンチンカンなことを言い出すのだ。
このあと中国の白酒の嗜好と日本の日本酒の嗜好とをその文化的背景と関連させて論じているらしい(もとの記事を読んでいない)。出だしがそもそも比較するのが無茶なことから始まっているからとても歯がゆくてムズムズする展開になっている。文化の違いをいいたいからその引き合いに日本酒と白酒を使っただけのことで、結局記事を書いた人の固定観念の披瀝だけに終わっているようだ。まあ、「日本酒は白酒より明らかに劣っている」とは結論づけていないようなのが救いか。本当はそう言いたいのが見え見えだけれど、踏みとどまっているのは日中宥和ムードの兆しのゆえか。
« 池田清彦『いい加減くらいが丁度いい』(角川新書) | トップページ | ちょっとイヤな中国のニュース »


コメント