台湾
台湾の統一地方選挙で民進党が大敗したと伝えられている。台湾は二大政党だから国民党が勝利したということで、国民党は馬英九政権時代に中国に擦り寄って台湾が中国に吸収されかねないような危うさを感じたけれど、国民党にはその意思が続いているとしか思えないのに、どうして台湾の人々は国民党を支持する方向に舵を切ったのだろう。それほど民進党の蔡英文総統政権に不満があるということなのだろうか。
それにしても国民党が韓流ブームを利用して大いに盛り上がり支持につながったなどという見方もあって、何だそれは、などと思ってしまう。たまたま選挙前の選挙運動たけなわのときに台湾に行ったことがあって、そのお祭り騒ぎを目の当たりにしたことがある。お祭り騒ぎの盛り上げ方が国民党の方がうまかった、などというのが勝利の要因だったなどということがあるのだろうか。それも韓流を使って。
中国は、つまり習近平は台湾を虎視眈々と狙っている。地政学的に台湾を抑えれば太平洋は中国の庭先となる。それは長年の中国の夢であり、もし不動産バブルがはじけて中国の政権が揺らぐことがあっても、台湾を取り込むことで習近平は絶大な支持を受けて永久政権は盤石になることが想像される。
習近平は手柄らしい手柄がないからAIIBを打ち出したり一帯一路構想などを強引に推し進めている。しかしどちらも当初の期待とは裏腹に、しだいに世界は背を向け始めている。あまつさえ外交の失敗でアメリカの逆鱗に触れて貿易戦争を仕掛けられ、敗戦濃厚である。いまはまだ直接的な被害は見えていないが、アメリカに妥協しないと来年には大きなダメージを蒙るのは明らかだ。
すでに中国はアメリカに妥協案を提示したらしいが、その内容は明らかではない。アメリカは嵩にかかって要求をエスカレートさせてくるし、明確に中国に「ごめんなさい」と言わせようとするだろう。そんなことをすれば面子の国である中国では致命的である。尖閣国有化問題で懇願したのに一蹴され、あの野田首相に舐められた胡錦濤は結局主席退任後には何の力も残すことができずに終わることになった。いまだに野田という愚か者は自分のしたことに気がついていない。愚かであるとはある意味でしあわせなことだ。鳩山由紀夫という人を見ていると良く分かる。何の悩みも悔いも感じずによく眠れていることだろう。
経済は悪化し、しかも面子がつぶれそうな習近平の起死回生の方策は台湾の取り込みだろう。まともな軍事侵攻はアメリカが許さないだろうが、破れかぶれになればなにをするか分からない。その危機感が台湾の人にはないのだろうか、というのが今回の選挙結果を見て感じたことである。
すでに台湾の企業家は中国に進出している工場を縮小撤退を進めている。さらに本人や家族の海外移住が進むだろう。それは本土化の進む香港ですでに起きていることである。中国が台湾の実権を握る事態になれば、身の危険を感じた台湾の人々は雪崩を打って世界に逃げ出すだろう。日本にも大量の難民としてやってくることが考えられる。そのことを日本人は理解した上で今回の選挙結果を見ているのだろうか。
« 小川糸『針と糸』(毎日新聞出版) | トップページ | 明日は »


沖縄も中国に対する危機感が少ないように思われます。
米軍の抑止力が沖縄も台湾も守ってるのに、なぜ当事者に危機感が少ないのか不思議です。
投稿: けんこう館 | 2018年11月26日 (月) 16時30分
けんこう館様
マスコミがそのような危機を報道しないことが大きな理由でしょうか。
しかしマスコミ抜きでもいまはいくらでもそのような情報を知ることはできますから、知ろうとしない人が多いということなのでしょう。
沖縄に波及するのはいつ頃でしょうか。
そのためにはとにかく米軍基地をなくすためのいろいろな力が働くことでしょう。
投稿: OKCHAN | 2018年11月26日 (月) 18時33分