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2018年12月 9日 (日)

フランスの騒動を見ながら日産と韓国を考える

 マクロン大統領はフランスの産業を活性化させることで経済の振興を図り、国民生活の向上を目指していたように見えていたのだが、企業に減税をして逆に石油税などの一般国民の税金を増やそうとしたために、多くのフランス国民の反発を招いて全国的な騒動を招くことになってしまった。

 長期的に見ればマクロン大統領の政策はフランス経済を底上げすることになり、妥当な政策のはずだが、国民は目先を優先する視点から、彼が金持ち優遇政策者だと断じているらしい。マスコミは左派的な傾向があることが多いから、その国民の気持ちを煽るし、今回はネットなどで互いに共鳴し合いながらの国民的盛り上がりになってしまったようだ。

 もともとフランスという国はフランス革命が成功したことを誇りにする国だから、このような盛り上がり方をするのをたびたび見せてきた。そして労働組合がとても強い国である。ときには企業活動を労働組合が阻害することもあり、歴代の大統領はその対処に苦慮してきたが、マクロン大統領は若さと人気を背景にそこに大なたを揮おうとしたのではないか。

 ルノーにしても国内工場の労働組合との対峙の中で苦労してきたので、それを経験してきたゴーンはフランスでやりたくてもできなかったことを、日本に来て日産でやってみたのだと思う。もともと日産がトヨタに水をあけられ、利益が著しく減退し、赤字経営になったのは労働組合の対処を誤ったからだと私は見ている。日産の労働組合は強くなりすぎていた。

 しかし赤字となれば強引なことをされても仕方がないという風土が日本にはあったのだろう。旧経営陣に対しては強行でも組合は外国人経営者には抗さずにおとなしく従った。会社を潰してまで労働争議をしないのがいまの日本人である。言い分が通っても会社がなくなれば意味が無いのである。

 ゴーンは優秀な人間が干され、閑職に追いやられていたのを是正した。もともと力のある会社だからV字回復した。これはゴーンの手柄であるのはもちろんだが、そもそも利益を出せる状態を阻害していた要因を取り除けば回復できる素地があったのである。そのゴーンは成功体験から驕り、逆に日産の阻害要因になってしまった。

 ルノーからの技術者を大量に日産に送り込み、技術をルノーに取り込む算段をし、反発する優秀な技術者をどんどん閑職に追いやり、今年の春先にはそれらの優秀な技術者が大量に会社を去ったという。金の卵を産む鶏を失ってどうして会社の利益を確保するのか。自動車産業の大きな変革期にあるいま、優秀な技術者を失うことは自殺に等しい。それらの会社の危機を日産は全社的に感じていたのだろう。それが今回のゴーン逮捕劇の背景のようである。

 いま韓国は左派の親北朝鮮の文在寅政権であり、労働組合はやりたい放題となり、会社がつぶれても雇用が減っても自分たちの言い分を通すことに狂奔している。GMは韓国Gからの撤収に転じているようだし、ゴーンがもくろんでいた韓国ルノー・サムスンへの日産車の生産依託計画も白紙に戻されたようだ。そうなるとルノー・サムスンの稼働率は50%以下となり存続の危機に瀕する。いま日本は韓国に忖度するつもりはないから見直しはないだろう。

 韓国の企業は韓国の会社も外資も労働組合に手を焼いている。自動車産業はすでに危機的状況だと繰り返し報じられている。日産は阻害要因を取り除けば回復できたが、そもそも韓国の企業はアセンブリ企業(組立て企業)であり、基礎開発には投資せずに来たから底力が無いのである。もし組合が妥協しても当分の間は回復は困難だと思う。

 市民運動家の大統領をいただいて、国民的盛り上がりで反日に走り、税金のばらまきで経済を活性化させようとする韓国は、いままでのフランスによく似ている。いまは韓国の方がフランよりも先鋭化しているから、フランスも韓国がどうなるのか参考にしたらいいと思うがそんな悠長なことを言っていられないか。

 考えてみると第二次世界大戦ではフランスは早々にドイツに屈服し、ドイツに支配されていたから国としては見かけ上枢軸国だった。ただ国内にパルチザンがいたし、海外にはドゴールが臨時政府を自称して抵抗を呼びかけ続けたので、戦後は戦勝国の扱いを受けた。これはドゴールの手柄である。

 朝鮮も第二次世界大戦では日本の国の一部として日本人として連合国と戦った。立場はフランスとよく似ているのである。だから韓国の人々はすぐにドイツの戦後処理を引き合いに出して日本を非難する。しかしフランスは自国が戦場になったのに、反ドイツをいつまでも続けたりしていない。翻って韓国は太平洋戦争では主要な戦場にはなっていないのである。戦場になったのは朝鮮戦争のときである。同格に論ずるのは無理がある。そう思いたいだけである。

 労働組合や市民運動家が国を動かす国がどうなるのか、歴史の実験の結果を眺めることにしようか。さいわい日本では当分そういう国になる心配は無さそうだから安心していられる。朝日新聞や立憲民主党や社民党などの面々は不審であり、残念だろうが。

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