自称虚弱
私はふつうの人より縦横に二回りくらい大きい(基本的に衣類は3Lを着用)ので、私が心身共に虚弱であるというと、友人知人はみな笑う。人は見かけで判断するところがあるので、私はみなが笑うことが少々面白くないが、しかたがないとも思い、みながバカにして笑っているわけではないのも承知なので、ときに笑いをとるためにあえて云う。
子供のときは身長はあるけれど痩せていて、筋肉がほとんどなく、懸垂や腕立て伏せが一度もできないほど体力が無かった。だから運動会が大嫌いであり、なんとか休む口実を考えだそうとしたものだが、昼に親たちと食べる大好きなおいなりさんなどのご馳走のことを思うと迷ってしまう。結局親の前にみっともない姿をさらし、親に恥ずかしい思いをさせたと悔やんだ。しかし親はそんなことを毛筋ほども恥ずかしく思っていないものだ。それは親になって分かった。休んだりする方がよほど心配だろう。
中学に入ってから運動部に入り、その体力のなさに先輩から憐れみの目を向けられていたが、毎日基礎運動を重ねているうちに人並みのことができるようになった。苦手な鉄棒や跳び箱も克服した。
精神の軟弱さは大学で寮に入り、自発的に寮の役職も引き受けたりして、おろし金でヤワな精神をゴリゴリこすられるような日々を暮らしているうちにいつの間にか人前でも話せるようになっていた。だから営業という仕事もまっとうすることができた。
でも本質は心身共に虚弱なのである。そのことは私は良くわきまえているのだが、頷く人はほとんどいないのが残念である。他人のことは分からないものなのだ。
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