正しかったらなぜ隠すのか
本日は天安門事件のあった日。当局はその事件で死んだ(鎮圧軍に殺された)犠牲者は四百人たらずと正式に発表しているが、実際には少なくとも数千人をくだらないといわれている。戦車の前に立ちはだかった学生や市民を戦車がひき殺した場面も目撃されている。
この事件のあった1989年といえばベルリンの壁が崩壊した年であり、もし、民主化、自由化の運動が全国的に盛り上がって共産党政権が倒れたら、いま中国はどうなっていただろうか。案外いまほどの強国にまだなっていなかったかも知れない。
それがあるから、中国政府は「天安門の違法な暴動を鎮圧したのは正しかった」と内外に表明したのだ。しからばどうしてその天安門事件そのものを報じたり語ったりすることをここまで徹底的に封じようとするのだろう。正しかったのならどうして隠すのか、分かっていても屁理屈屋の私は問わずにいられないのである。
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今日のネット番組で、当局側から流出した情報では死体の数が3万2千ということでした。
情報を流した人は不審死したそうです。(中国の数字はあてになりませんが・・・)
投稿: けんこう館 | 2019年6月 4日 (火) 19時10分
けんこう館様
天安門事件以後に家族が行方不明の人数を集計すれば、大まかな犠牲者の見当がつきますが、そんな集計行為をしたら、集計した人間が行方不明になるでしょう。
表向きは豊かでも当局の許す範囲を逸脱した部分は暗黒と言わざるを得ません。
経済が豊かで生活が安定していることが中国大衆の暴発エネルギーを小さな火にとどめていますが、経済が悪化したらどうなるか分かりません。
トランプの仕掛けた戦争はそれをひそかに狙ったものかも知れません。
内部に問題を抱えている国が強権で国民を支配し抑え込もうとしていますが、本質的な問題を解消しなければいつかは収拾のつかない事態が起きるおそれがあると思っています。
悪い了見だと承知しているのですがそんな大混乱を見てみたい気もします。
多分他人事では済まない災厄が日本にも降り注ぐでしょうが。
投稿: OKCHAN | 2019年6月 5日 (水) 02時03分