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2020年1月23日 (木)

福原麟太郎『読書と或る人生』(新潮選書)

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 福原麟太郎(1894-1981)は英文学者で随筆家。東京教育大の文学部長を勤めたあと退任して共立女子大教授。英国文学に関するものも含め著書多数。この本は昭和42年(1967)に出版されたが、私の持っているのは昭和60年発行のもの。だから私はこの本を三十代のときに読んだようだ。久しぶりの再読。

 

 自分は読書家ではないが・・・、と最初に明言しているが、この本を読んで知る著者の読書量と蔵書は厖大である。それなら著者が認める読書家とはどれほどの読書量の人をさすのか、想像すると気が遠くなる。

 

 本を読んでいる時が至福である人がいる。読書に倦むことなく読み続けられるというのはうらやましい限りである。自分はそういう人ではないと著者の福原麟太郎は言っているのであって、この本にも彼が読書家と認めるような凄い人が何人か記されている。世の中には上には上がいるのである。

 

 解らないことは解らないときちんといえる人というのはこういう人たちなのだろうなどと思った。海外の勉強をすればするほど日本についても深く知ろうとする、そのバランス感覚に敬服する。この本は「読書家ではない」という著者の読書遍歴であり、交遊録でもある。彼の交遊した相手は時代と空間を越えていることはもちろんである。

 

 こういう本を読むと啓発される。もちろん読書案内として読むことも出来る。
ポチッとよろしく!

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コメント

おはようございます
私も読書の時が至福のときです。
特に最近は簡単に韓国の本が手に入るようになりましたので読書に厚みが出てきていて、それだけ酒量も減っていていいことずくめです。あの国の内在的なことを知るのにも役に立っていると、自分では思っています。
福原先生には到底及びませんが、私も読書生活を楽しんでいこうと思っている今日この頃です。
では、
shinzei拝

shinzei様
私も若いときはいくらでも本が読めましたし、読むのが至福でしたが、リタイアして時間が自由になりすぎてから、読書に没頭出来ずにいました。
ときどき至福、そして長い集中力の低下、と云う不本意な時間を過ごしてきましたが、この頃ようやく昔以上に本を読むことを楽しめるようになりました。
むかし歯が立たなかったような本もいまはその難解さこそを楽しんだりしています。
しあわせです。

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