想像力の欠如
名城大の准教授が学生に刺された。凶器はハサミらしいが、前日から用意していたというから計画的だと見られる。レポートを期日まで出せないことを釈明に行ったが、期日までにレポートを出さなければ単位はやれないといわれたので刺したと理由を説明しているという。
期日までにレポートを出すことが単位取得の条件であれば、レポートが出せなければ単位を出さないのは当然のことである。それが刺し殺そうと思うほどこの学生にとっては理不尽に思えたのであろう。そういう思考方法の人間なら、世の中をまともに生きるのはむつかしそうだ。
このことでたぶん彼は人生を棒に振ったことになる。しかし彼はこの准教授を怨み続けるだろう。自分に問題があるという事に気がつけるくらいならそもそも事件を起こすことなど無かったはずで、実は世の中にはこんなふうに自己中心的な異常な思考方法の人間が少なからずいることをしばしばニュースで知らされる。
世の中が自分の都合で動いていないこと、いかに腹が立ったとしても、犯罪を犯せば腹立ちの解消とは比較にならないほどの制裁を受けるということに想像力が働かない人間が存在することに恐ろしさを感じる。
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自己中心的で人を振り回していても気付かない人ほど厄介な人はいません。奥さんの母親がそんな人です。愚痴を聞かされる私は二次的被害者です。(笑)
投稿: けんこう館 | 2020年1月14日 (火) 09時44分
けんこう館様
そういうひとに限って、一番不幸せでいつも不運であるのは自分だと確信しているものですから、他人の迷惑など気づけるはずがないのでしょうね。
見た目だけですが、映像で観たこの学生の顔はすがすがしいほど平然としていましたね。
自分が間違っていたなどとは思っていないかのようです。
自分が悪いかも知れないといつもまず考える、私から見ればまともな人たちは、この世のなかは生きにくいことです。
投稿: OKCHAN | 2020年1月14日 (火) 10時17分