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2020年4月10日 (金)

韓国についてちょっとだけ思ったこと

 韓国には二度行った。ソウル周辺と済州島である。それぞれ数日だし、しばらく前のことで、そのときにはガイドの知的なおねえさんの言葉の端にわずかに感じただけで、反日は気になるようなものではなかった。それはこちらが観光客であるから当然でもあろう。実際のことは長期滞在するか、移り住んでみなければ分からないことだ。だから韓国のことはニュースや本からの情報からしか分からないので私の韓国についてのイメージはだいぶ歪んでいることと思う。

 

 そういう私の目には、韓国はまだ日本から独立していないのではないかと感じられることがある。そういう日本だって敗戦後進駐軍に占領され、サンフランシスコ条約締結後に独立したことになっているが、アメリカとの紐帯(臍の緒が繋がっているというイメージか)は切れて居らず、真に独立しているといいがたいところがないとは言えないから目糞、鼻糞を嗤うの感は否めないが。

 

 韓国は4月15日に総選挙を実施するという。占拠が可能なほど新型コロナウイルスの感染が沈静化しているということだろう。今その対策が奏功したことを功績として、文在寅大統領の支持が上昇している勢いを活かしたいという思いも多いにあるともいわれる。日本なら批判が出るだろうが、韓国での実施に対しての批判は日本には伝えられていないようだ。

 

 与党が争点として武器にしているのが、保守派最大野党を親日と断じることであるようだ。親日は韓国では絶対的な悪であり、それを非難するのは正義であるというのが韓国か、と感じることがしばしばある。魔女狩りのようなこの「親日」という言葉の前には韓国の人びとの多くは沈黙させられるらしい。

 

 国政選挙が親日であるかどうかを争点とするなどというニュースをみると、一体韓国は日本を常に意識しなければならないという呪縛からまだ脱していないどころかますますそれにとらわれているような気がする。反日は安直な政治的武器ではあるけれど、それは韓国国民の真の心理的独立を遠くするだけではないかと思えてしまう。

 

 そういえば韓国の独立した日はいつか、いまだに明確ではない。文在寅は日本が韓国を併合したことに抵抗する亡命政府(有名無実とされているが韓国では実体があったと幻想されている)が成立した日にしたいらしく、教科書も書き換えたらしい。従来は日本が敗戦した8月15日を以て朝鮮として独立したと考えるか、韓国という国が国際的に認知された日を以てするのが妥当に思える。または朝鮮が神話的に国家として成立したとして五千年だろうが一万年前だろうが、日本の紀元節のようなものを設定したらいいだろうに、と思う。何より朝鮮民族の国家は離合集散しながらも歴史的には続いてきたことは間違いないのだから。

 

 それを敢えて亡命政府成立を独立日、つまり建国日とするというのはまさに日本を基準にしないと独立日を決められないという呪縛そのものではないか。だから国政選挙に「親日」が論点になったりするので、いまだ韓国は心理的には日本から独立していないのではないかと私が揶揄する所以である。
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コメント

おはようございます
事実よりイデオロギーで歴史を決定する・・・。それが韓国です。
私たちのような韓国(北朝鮮)研究にコミットした人たちの共通認識としてあるのが、意外でしょうが「あの国とは絶対和解できない」という言葉です。それだけ現実を見ればそう思っても仕方がありません。
「中くらいの仲の良さでいい」という”世迷いごと”をいう韓国好き(得てして韓国好きは同時に北朝鮮のことは全然歯牙にもかけません。同じ民族の国なのに、です)が多くいますが、私たちのように少しでもあの国の内在的原理を知った人は口が裂けてもそんなことも言えませんし同意もできないのが実情です。やはり韓国は「距離を置きつつも警戒する」というのが一番かと思います。
では、
shinzei拝

shinzei様
国家を人にたとえるのもどうかと思いますが、困った隣人というのがあまりにも的確な気がします。
むかし実家の裏にどういうわけかわが家を目の敵にする家族がいて、父も母もとてもいやがっていました。
近所の人たちとはほとんど親しくしていましたから、わが家に理由があるとは考えられなかったのですが。
両親が父の定年後に別の街に家を買ってそこを引き払ったのはそれが理由のひとつでした。
自分の家の不幸や不遇を関係のないわが家に向けて恨んでいた気配で、妄想の怖さを感じたものです。
国は引っ越しできませんから本当に困ったものです。

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