映画寸評
本を読んでいたら眼の奥は痛くなるし、目はかすむし、紙面がうねって見えたりしてきて、眼の疲労が甚だしい。池波正太郎の本を四十冊ほど一気読みしてみようと思っていたのに、いま中断している。代わりに昨日から映画を立て続けに観ているのだが、どうもやっていることが矛盾しているかもしれない。
まず2015年のイギリス映画『スプークスMI-5』。
MI-5が拘束したテロリストをCIAに引き渡すための護送中にテロ組織に奪い去られてしまう。極秘のはずなのに、なぜテロリストたちにその情報が筒抜けになったのか。
MI-5は責任を取らされて首になり、後日死んだはずの局長が生きているらしいことを突き止め、ある男にその行方を突き止めるように依頼する。ここからはテロリストグループ、その死んだはずの元局長、そして彼を追う男、さらにMI-5とのすさまじい戦いが繰り広げられていく。明かされた真相には裏があり、その裏を追えばさらにだましが入り、と何が本当か、誰が誰を裏切っているのかわからなくなる。
そしてテロリストの無差別テロが開始される。それはエスカレートしていき、ついに最後の目標に向かったとき、真相が明らかになり、事件は解決する・・・。さらに最後の最後にもう一段があるのでお楽しみください。イギリス映画はなかなか奥が深くて楽しめる。
ついでにおすすめしない映画。
2011年の韓国映画『血闘』。
中国が明から清に代わる頃、朝廷から派遣された朝鮮軍が清軍と戦ったときの話である。圧倒的に優勢な清軍に寡勢で挑まざるを得なかったその背景には、明に対して朝鮮朝廷が誠意を見せなければならなかったからである。
ほとんど死ぬことを運命づけられている軍の指揮者とその幼なじみで友人の男、そして逃亡兵の三人が生き延びてしまい、すさまじい死闘を繰り広げるという話。朝鮮民族の恨みというものの激しさ深さを思い知らされることは間違いない。なにしろしつこい。これでは反日も治まるはずがないなあと思わせてくれるので、そういう意味では観る値打ちはあるが・・・。後味が悪い。
2013年のポルトガル・イタリア・ブラジル合作映画『ロスト・パトロール』。
珍しい取り合わせなので期待したのだが。
第二次世界大戦中にイタリアが連合軍に降伏したあとのこと、枢軸国側に船を沈められたブラジルも参戦し、ヨーロッパに軍隊を派遣したという史実に基づくもの。戦意の全くないその軍隊の一部隊がちりぢりになり、前線で経験したドラマということらしいが、まともな軍人らしい人間が一人も出てこないのに途中でうんざりして観るのを打ち切ってしまった。
2013年のウクライナ映画『ブラッド・エンド』、前編と後編に分かれている。珍しい国の映画なので興味をもったのだが・・・。前編開始10分足らずで寝てしまった。すぐ消去したので、どんな話かよくわからない。
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