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2020年7月31日 (金)

亡くなった台湾の李登輝元総統の冥福を祈る

 少し前に危篤状態との報道も見ていたが、昨日李登輝総統が亡くなった、とニュースで知った。97歳という高齢であったし、李登輝も蔡英文という現総統の姿を見て、台湾の現在に納得するものもあっであろうから、もって瞑すべし、というところか。

 

 国民党、蒋介石の独裁国家だった台湾を民主国家に導いたのは、蒋介石の息子の蒋経国に託されて、その国民党の党首となった李登輝であった。歴史に、もし、はないが、もし李登輝がいなかったら、台湾はいまの香港と同じ道をたどっただろう。さらに考えれば、もし韓国に李登輝がいれば、韓国はいまと違った国になっていたというのは想像が過ぎるか。

 

 世界は中国と国交を結び、中国の要求を吞んで台湾との国交を断った。中国は台湾を自国の一部として、国と認めなかったからだ。世界の多くの国が台湾を見捨てた。それでも台湾は独裁国家にも戻らず、中国にも取り込まれずに独自の道を、困難な隘路を必死で行き続けた。しばしば中国におもねって中国に偏する政府も出現したが、踏みとどまった。それは李登輝の志が多くの台湾の人々のなかに生き続けたからだろう。

 

 もしそうでなければ、香港よりも早く台湾は中国に吞み込まれていたと思う。中国にとって、誰よりも憎い人物が李登輝だった。李登輝の一挙一動についてその非をならして世界に注文をつけた。アメリカでさえその中国に忖度した。ましてや日本は・・・。あの河野洋平の無様(ぶざま)な中国に対する心配りは無惨だった。その記憶が拭えないので、私はその息子の河野太郎を信ずることが出来ないくらいだ。

 

 世界は李登輝の死に、挙げて弔意を示すべきであろう。特に日本は最も日本に友好的な、実質上の独立国である台湾に対して、率先して弔意を示すべきだと思う。
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コメント

同じように日本に統治されていた朝鮮と違い、長い間の卑屈な属国根性がなかったため日本の統治の良いところ悪いところを判断できたのかもしれません。一番大事にしなければならない隣国です。
あとの隣国は距離を置くことが大事です。

けんこう館様
韓国という国の本質の表れなのか、それとも軍事政権に対する反発と反日が混同されてきたことによる錯誤が韓国の人々に拭いがたく染みついてしまったせいなのか、よく分かりません。
もう少しまともな指導者がいたら、韓国もいまよりマシだったかもしれないと思っています。

おはようございます
実を言えば、私は李登輝さんと会った(遠くから拝見した)ことがあります。
大学院生の時でした。相当背の高い方で、知性と情熱を感じさせる方だったことを覚えています。
そう言えば彼は台湾の淡水中学(旧制)から台北高等学校(旧制)に入られたそうですが、その時「台湾の人間で国漢(要するに日本語ですね)が満点の生徒がいる」と話題になったそうです。まあ、この方は少年時代から日本の本に親しんでおられたそうですからおで気になって当然でしょう。
返す返すも時間の流れとは言え、こういった方が亡くなっていくのは残念です・・・。
では、
shinzei拝

shinzei様
李登輝氏の本を二冊ほど読みました。
彼の信念と不屈の精神を感じました。
日本の良いところだけを見てくれていたようにも見えましたが、実は情けないところもよくよく承知していたはずで、その懐の深さと人間的な大きさを感じます。
それこそが中国が激しくおそれたことだったのでしょう。

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