絶望的
役人は前例を元に状況を判断する。しかし、危機的状況のときは前例による判断は通用しない。前例がないからだ。
役人は現状の数字を見て、それを根拠にして対策をする。事態はたいてい現状よりも重大化するから、対策が実行に移されたときには常に手遅れとなる。役人には常に現在しか存在しない。変化する未来を考慮することは出来ない。想像力が足らないのではなく、想像力を働かせることがそもそも許されていない。それはずっと昔からそうだった。
そのお役人に政府は全てを任せている。二言目には「専門家に相談して」、と責任が任されているはずの担当大臣は言うけれど、その専門家たちが役人に太刀打ちできるはずがない。よくよく聞いていれば、専門家が言うのは、役人のシナリオに沿ったものであることばかりであることが分かる。
こうして何もかもが、まず評論家の言うような人ごとのような言葉で説明され、その結果として手遅れが続き、そのあとには、言い訳が終始するという繰り返しを見せられることになっている。
日本の長く続いた慣例によるシステムが、それが通用しない緊急事態にもそのまま全く問題視されないで継続していることに絶望感を感じる。どうして良いか知りたくてマスメディアを見れば、日本中、評論家(評論家ですらないのに、そう称する多くの者たちも含めて)が戯言をまき散らすばかりで、責任者はどこにもいない。現場で必死で頑張っている人たちは少しも報われないままで、ときに差別される(救いがたいバカがこれほどいるとは情けない)。わかりきったことながら、いまは自衛しかない。自衛ばかりもしていられないのだけれど。
テレビを見ていたら、西村大臣は国民は自衛して欲しい、と繰り返していた。自衛はわれわれ国民がすることである。そういう西村大臣は自分の責任でいったい何をするのか、それは報道されなかった。![]()
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OKCHANさん
名古屋栄周辺の新型コロナ感染者さん多数。
若い20代・30代が感染源。
持病がある高齢者は、
今までも自己防衛しているけど、
今まで以上に気を付けないとね。
投稿: ちかよ | 2020年8月 1日 (土) 15時27分
ちかよ様
まさにその持病持ちの高齢者ですから、ひたすら自粛しています。
それでもスーパーに買い物に行かなければなりませんし、病院への定期検診、歯医者の検診と、避けるわけにはいかないこともあって、完全防備というわけにはいきません。
どうも今回はなかなかピークに到達しないようですね。
ピークを過ぎなければ決して下火になりません。
投稿: OKCHAN | 2020年8月 1日 (土) 15時59分