私が知らないだけなのか
中国による香港の一国二制度反故強行について、野党が特に抗議しているという話を見聞きしないのは不思議なことだ。私が知らないだけなのだろうか。ニュースはけっこう丁寧に見ているつもりだが、そこで取り上げられていないだけか。
日頃、自由と民主主義を声高に叫ぶ野党がどうして自由と民主主義が犯されていることに口をつぐんでいるのか不可解である。下手にそんな抗議をすると、中国に行けなくなるのを心配しているのか。彼らの言う自由と民主主義の主張などというのはそれほどお手軽な、口先だけのものなのか。多分そうなのだろう。
多くの日本人は香港の人々に同情し、中国の行動に怒りを感じているはずで、ここで激しく中国に対して抗議すれば、多少なりとも党勢挽回も在り得るだろうに、何をしているのだろうか。
中国や朝鮮(ここでは韓国も北朝鮮もひっくるめて言うので朝鮮という。いちいち注釈しなければならないのは七面倒なことだが、必ず言いがかりをつける輩がいるので仕方がない)は、世の中というのは、言ったもん勝ち、やったもん勝ちだということを西洋列強と日本から学んだ。
アフリカを、中近東を、インドを東南アジアをそして中国を蚕食した。中国ではアヘン戦争という、歴史に悪名が残るような戦争の口実で侵略した。アメリカだってきれい事は言えない。メキシコの国土を次々に切り取って自国に編入するという悪行をなしているし、キューバで何をしてきたか、南米で何をしてきたか。わが日本はその西洋列強に学び、中国を侵略し、満州帝国という傀儡帝国を打ち立てたりした。
香港など、アヘン戦争などで、無理矢理イギリスが中国から割譲させた場所である。しからば中国にしてみれば、今更約束がどうのこうのいうのはちゃんちゃらおかしいというところだろう。
中国はチベットという国を侵略し、自国にしてしまった。ウイグルで、モンゴルで何をしてきたのか。中国の論理は人民の解放である。救済である。宗教に支配され遅れた文化の人々を中国の正しい文化で目覚めさせ、豊かにするのだ、と胸を張る。ウイグルでは再教育で洗脳が行われているという。正しく導くためである。
二度の大戦を経て、世界はそういう、言ったもん勝ち、やったもん勝ちのままだとまた戦争になって、また大変な犠牲者が生じてしまう、と反省したのである。もうやめよう、と申し合わせたのである。中国と朝鮮はそれを無視している。戦争の火種は日本にあるのではない。あちらにあるのである。どうして野党はそれを問題視せずに、自国にばかり非難の矛先を向けるのか。香港の問題で黙っているのか。
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「反安倍」が第一の野党は、中国にとっては都合の良い存在です。というより工作資金が入っているのではと疑いたくなるくらい国益とか安全保障が抜け落ちている気がします。
投稿: けんこう館 | 2020年7月11日 (土) 10時18分
けんこう館様
政権を目指す気持ちが多少ともあるのなら、自らの考える国家観というものを表明すべきですが、与党のアンチとしての意見ばかりしか伝わってきません。
そもそも国家観が無いのか、などと疑ってしまいます。
それでは政治家の看板を掲げる資格がありません。
投稿: OKCHAN | 2020年7月11日 (土) 12時26分