激辛の百目鬼恭三郎がほめる
『続 風の書評』で、めったにほめることのない百目鬼恭三郎がほめた本がある。長谷川伸『相楽総三とその同志』という本だ。私も感激して読んだ本で、幕末の草莽の志士たちのことを知りたければ是非読むべき本だと確信している。中公文庫に収められていたが、いまは講談社学術文庫で読める。
長谷川伸は股旅物の時代劇をたくさん書いた人だが苦労人で、多くの弟子を育てた。私の好きな池波正太郎や平岩弓枝は彼の弟子である。長谷川伸の小説は読まれなくなるかも知れないが、この『相楽総三とその同志』だけは読み継がれて欲しいと願っている。明治維新を革命だと考えると、革命というものはどういうものか、そのことを考えさせてくれる名著だと思う。
百目鬼恭三郎がほかの本を批評したところに「子供に自主的な知的興味をおこさせることが、教育の中心にならねばならぬはずだが、知的興味を殺すだけの教科書と、知的興味のない教師とに囲まれている現状では、子供たちが知的興味をおこすはずもない」と書かれていた。丸谷才一の日本語についての本を読んでいるが、国語の教科書について批判していることはこのブログでも紹介したが、知的興味を持つためには、まず子供に本を読む習慣をつけてもらうことが肝要だろう。それとともに教師の資質として、その採用にあたり、知的興味の多寡を考査することを希望するが、尾木ママなどという、子供に迎合するだけの不可思議な人間がもてはやされている状況では、いまの教育界にあまり期待できないか。子供がかわいそうだ。
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