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2021年2月27日 (土)

こうして一人前になる

 菅首相のぶら下がり会見(変な言い方!)での記者の質問が同じようなものを繰り返し、しかも菅首相が感情的になることを狙った質問の仕方をしているのを見て、この連中は何なのだろうなあ、と思った人も多かったと思う。もちろんよく頑張っていると思う人もいるだろうけれど。

 

 これが記者の人間性によるものとも思えるし、そういう仕事なのだからとも思えるし、仕事だからという自分への言い訳がいつの間にか国民に成り代わってという尊大な気持ちを醸成し、いつの間にか人間性もゆがめているとも考えられるわけである。

 

 私の想像だが、記者会見を終えて自社に帰ったとき、上司から「お前はちゃんと仕事をしたのか!」と厳しく問われ続けられるのが記者という仕事のような気がする。そうしてそのプレッシャーに耐え続けることで記者魂というものができあがるのだ、と上司は自分の経験から考えているに違いない。相手への斟酌などしていては仕事は出来ないぞ、と叱咤しているに違いない。

 

 それなら記者は会見の場で金切り声を上げながらでも「私がこの質問をした」というアピールを必至でしているのであろう。それは上司に対してのアピールであり、自社に対してのアピールであり、他社の記者に対するアピールなのだろう。こうして記者は一人前になる。

 

 私には国民のためなどと記者が思っているようには思えないし、国民も当然記者が国民のために質問しているなどとは毛筋ほども考えていないと思う。一部野党の無意味な繰り返しに終始する国会質問についても同様だから、支持が増えないのだろう。

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