安い国
みんなが貧しいけれど、みんなが貧しいから平和で心安らかな時代があった。みんなが貧しいということはみんなが豊かさを知らないということでもあるから。
とにかく安くなければものが売れないとほとんどの日本の経営者は考えているし、生活が苦しいから買う人は安くなければ買えないといい、それをマスコミは大々的に安いことはいいことだという。安くするために給料も安くしなければやっていけないと経営者は言い、給料が安いから生活が苦しいと庶民は言う。
日本は国を挙げて安くするために努力している。こうして安いことは貧しいことにつながるから、日本は貧しいことを求めているのだろう。
コロナ禍が治まれば、日本は安い国だから海外からたくさん人がやってくるだろう。安くて良いものがあり、安いのにサービスが良いのだから客は喜ぶだろう。そうして日本は好い国だと世界の人は誉めてくれるに違いない。
そうして日本は疲れ果て、いまに安くするために手を抜かざるを得なくなり、安かろう悪かろうの国になっていく。そうして日本はものやサービスとともに「安い日本人」の国になる。
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