だいじなもの
NHKBSPで古い西部劇を放送するとつい録画してしまう。あまり聞いたことのない小品でもそれなりに楽しめるからだ。西部劇では命が軽く扱われる。簡単に人が死に、そのことを登場人物たちは身内の死ですらあまり重く考えたりしない。そういう時代だったのだろう。
しかしそんな時代でも命を賭けるということは大変なことだったはずだし、それでも全てを投げ捨てるのは、だいじなものを失いたくないからだと西部劇は教えてくれる。それは矜持というものだ。
いまの時代は価値基準がほとんど損得といっていい。本当にそれでいいのかとその価値観に毒された私でも西部劇で考えさせられる。今日観た『フォートノックスの決闘』という映画でも、上昇志向の強い男が、功成り名遂げ、上り詰める直前で、全てを失うことを覚悟して自らの矜持を示す。めったにないからこそ、それが人の感動を呼ぶのだろう。
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