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2022年3月 5日 (土)

幻覚とバーチャルリアリティ

 そこにあるはずのないものが見えたり聞こえたりするのを幻視とか幻聴という。それらの幻覚が現に見えたり聞こえたりしているのであるから、それが事実だと思うか、そんなはずはないから自分がおかしいのではないかと思うかで全くちがう。現に見えたり聞こえたりしているのだから事実なのだと確信してしまえば、もう精神科のお世話になるしかないことになる。その場合は物理的な現実を認識が超越してしまうのである。死んだ人の姿が見えたり声が聞こえたり、そこにいない、はるかに離れたところにいるはずの人の声が聞こえたりする。

 

 それが常識だった。自分が正常かどうかを判断する基準でもあった。そこにいない人の声は聞こえないはずで、それが聞こえるからそこにいるに違いない、と現実をゆがめて認識してしまうのはおかしいのである。

 

 ところが現代はそこにいないはるかに離れたところの人の姿を見ることも、声を聞くことも簡単にできる。テクノロジーによって、そもそも存在しないものまでリアルに見ることが出来る時代なのである。

 

 現実と幻覚のあいだを往き来できる現代は、そういう意味で強靱な精神を必要とする時代かも知れない。精神が弱いと往ったきりになりかねない。精神医学はそのへんの物差しを確立する必要がある気がする。

 

 バーチャルリアリズムがとことん進歩したとき、人は現実を見失い、バーチャルの世界から帰還できなくなるかも知れない。

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