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2022年3月 8日 (火)

逆行

 NHKの人類史についてのドキュメントで、旧人と呼ばれるネアンデルタール人と、現生人類の直接の祖先とされるクロマニヨン人との違いを教えられた。ネアンデルタール人は身体能力が高く、クロマニヨン人よりもすぐれていたが、結果的にネアンデルタール人は滅びてしまった。従来、身体能力は高いが知性の点で劣るから滅びたと推察されていたが、その後の考古学的な調査で、ネアンデルタール人が知的に劣っていたとは必ずしもいえないことが判ってきた。

 

 その違いは、集団協調能力の違いだったという。

 

 イスラエルの歴史学者、ユヴァル・ノア・ハラリも人類史を考察した『サピエンス全史』や人類の目指す未来を考察した『ホモ・デウス』でその点を協調している。そもそも人類がいま地球上を絶対的に支配できているのは、その集団協調能力の故であると断じている。

 

 21世紀、人類は最大の問題である戦争、飢餓、疾病をその集団協調能力をもって克服しつつあるように見えた。大きな戦争は起こりそうもなく、飢餓は残っていても餓死は平常時に起きることはなくなり、パンデミックも対処可能であるかのように見えた。そして人類は次のテーマとして、不死や全知全能を目指す、というのが『ホモ・デウス』という本のテーマである。デウスとは神のことである。

 

 ところが新型コロナウイルスによるパンデミックが起こって世界は震撼した。そしてロシアのウクライナへの侵略戦争である。

 

 人類の繁栄が集団協調能力によるものなら、これらはそれを否定する行動だと見ることが出来る。新型コロナについては、中国はその原因の調査を拒むことで協力を否定した。ロシアと中国という、専制独裁国家が、人類の未来に逆行する行動をとっていると見ることが出来る。

 

 人類の未来を損なうという意味で、両国の罪は重いと言わざるをえない。人類が存続するのなら両国は衰退または滅亡に向かうし、そうでなければ人類全体が衰退するということだ。いまそういう瀬戸際にいるのだと思う。

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