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2022年3月27日 (日)

とりとめのない連想

 山口瞳の『酒飲みの自己弁護』という本を読みながら、自分がいつ頃酒を飲み始めたのか、そしてどのように人並み以上に飲むようになったのかいろいろ思い返していた。そこから連想したのは母方の祖父や叔父たちのことで、正月は母の実家にあたる祖父母の家に皆が集まって酒盛りをする。私の父は下戸だったから付き合えず、私は高校生ぐらいから父の代わりに盃を持たされた。ビールも日本酒も最初から美味いと思って飲んだ。酩酊するほどはもちろん飲ませてもらえなかったが、おとなの男になった気がした。家には酒がなかったから、年に一度だけの飲酒だった。

 

 まとまった休みのときには明治生まれの祖父母の家に長く泊まり込んだ。厳しい祖父母だったが、大好きだった。祖父は酒が好きで、それは子供のときからだと聞いた。祖父の父が酒飲みで、買い置きの酒がなくなると、夜道を酒屋まで徳利をぶら下げて買いに行くのが祖父の役目だったそうだ。帰り道、ワラをストロー代わりにしてその酒を盗み飲みしたそうだ。寒かったり暗がりが怖かったりするから、つい飲み過ぎる。水を足してごましたという。「このごろどうも酒が水っぽい」と父親に言われたそうだ。たぶん気がついていたのだろう。

 

 私が小さかったころ、寝床で抱かれて寝物語をよく聴いた。「おばらくとうか」という題名の、狸がひとを化かす話が祖父の得意な話で、何度聴いても面白かった。どういう字を書くのか訊かなかったのでわからない。おばらくという地名が千葉県の山武郡にあるようだ。小原子と書く。祖父の生まれ育ったところに近い。とうかは灯火か。話の細部はもう忘れてしまった。覚えているあいだに自分の子供に話して聞かせていれば伝わっていったのに、と思ったりする。

 

 そんなことをとりとめなく思い出していた。

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