インフレ加速の予感
昨日「不安か予感か」というブログを書いてから、さらによく考えてみたらますます不安になった。
世の中はうまく回っているからこそ経済活動も安定する。それに異常をきたすとどうなるか、いまロシアのウクライナ侵略という戦争で、それを世界は体験している。それ以前からコロナ禍という異常事態で経済活動に支障が生じていることは、様々な電気製品や自動車の生産の休止などで体験した人も多いのではないか。さらに中国はゼロコロナ政策の強行によって、輪をかけて経済に支障を生じさせている。
それらが多少長引いたとしても、いつか治まると期待していたけれど、どうやら世界の仕組みが修復されるのにはだいぶ時間がかかりそうだと皆が考えるようになってきた。そうなればモノの生産と流通は当分支障をきたしたままになり、モノが手に入りにくくなり、モノの値段はどんどん上がることが予想される。モノが足らなくなるという不安はモノの値段を急速に上げるし、実際に店頭から物がなくなり始めればどうなるのか。あの洗剤やトイレットペーパーの奪い合いどころではないパニックが起きないとは限らない。
経済活動に支障が出る恐れを投資家が実感し始めたから、株価が大きく下がり始めたのではないか。そして経済が停滞しそうなのに、欧米各国が経済を冷やしかねないような急激な金利上昇策をとっているのは、物価が尋常でない値上がりをするという予測を立てているからではないか。まずインフレ抑止を優先しないと大変なことになると気が付いているからではないのか。
日本は膨大な赤字国債を抱えている。金利を上げれば借金の利子も増大して赤字が坂道を転げる雪玉のようにとめどなく膨らむから、金利を上げないという政策を続けている。いや、そうせざるを得ないということにしている。結果的に日本だけインフレを軽視しているから国の信用が低下し、円が急激に価値を低下させているのではないか。通貨の価値とは国家の信用のバロメーターでもある。
これらはものの見方によって違う説明もあるのだろうが、起きている現象は同じである。これからモノの値段は急速に上がり、モノが足らなくなるだろう。冬の時代が来る。それに備えなければ。
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