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2022年6月 2日 (木)

ニュース雑感・朝鮮半島

 韓国の統一地方選がどうなったのか、たまたまかもしれないが、テレビで報じたのをほとんど観ていない。ネットで調べたら、国会では少数の与党が、今回の地方選では圧勝したらしい。ねじれ国会で苦労している新大統領もこれで少しはやりやすくなるだろう。

 

 バイデン大統領が、台湾有事の時にはアメリカは軍事介入する、と明言したことに対して、北朝鮮が「恥知らずな威嚇的恐喝だ」と論評した。なんとかその論評を理解してみようと努めてみるのだが、いつもの北朝鮮の主張同様、私のざる頭では理解できなかった。「台湾有事の場合は」という前提は、だれが見たって、ロシアがウクライナに軍事侵攻したように、中国が台湾に軍事行動を起こした場合を想定している。中国が「威嚇だ」というのは分からないことはない。意味は、アメリカは黙っていろ、またはお願いだから見逃してくれ、ということだ。しかし北朝鮮は台湾有事の当事者とは考えられず、どうして中国の立場に立った物言いをするか分からない(被害妄想だと思えば分からないことはないが・・・)。たぶん日本と韓国のメディア以外は誰もとりあげないだろうと思うが。

 

 元韓国大統領の文在寅の邸宅前で、連日デモ隊が押しかけて気炎を上げているそうで、それに対して文在寅はデモ隊を提訴したそうだ。今は私人となった人間に対してのデモ行動は迷惑だということなのだろう。それは理解できる。しかし文在寅は学生時代以来、ずっとデモ行為をくり返してきた人で、デモ行為は民主主義の重要な行為であるとみなしてきたことは知られている。何しろデモで朴槿恵を引退させ、さらに刑務所にまで追いこんだ。

 

 彼は大統領になったとき、朴槿恵が大統領府という国民から見えないところにひきこもっていたことを痛烈に批判し、自分は国民の声を広く聴くように努める、と公言したが、結果的に国民の声を聴こうとする努力を怠った。しからば国民はデモで訴えるしかないではないか。彼には良いデモと悪いデモがあるのだろう。自分のような正義のためのデモだけが許されるデモらしい。彼には正しい国民と正しくない国民があった、ということなのだろう。そして彼に反対するような正しくない国民は、そもそも彼にとって国民ではないと思っていたのかもしれない。分断とはそういうことだ。

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