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2022年8月 2日 (火)

多木浩二『雑学者の夢』(岩波書店)

 「シリーズ・グーテンベルグの森」という、「書物の森からお届けする、書き下ろし読書エッセイ」と称する叢書の一冊である。多木浩二は建築、美術、都市、写真などを哲学的に考察した文章を書いている。私はこの本で初めて知った。この叢書には山内昌之の『司馬遷・キケロ・鬼平』(おもしろかった)という一冊で出会い、他にどんなものがあるかと思ってこの本を選んで取り寄せたのだ。他に佐藤文隆や馬場あき子、柳田邦男、河合隼雄などの面白そうな本があるけれど、とても手が回らない。

 

 正直のところ、書いてあることの半分くらいしかわからなかった。ある程度フランスを中心とした現代哲学についての知識がないと自明のこととして書かれていることが自明ではないのである。ベンヤミン(1892-1940 ユダヤ系ドイツ人)のパサージュ論が主題として都市論が展開されていく。歴史とはなにかを都市を起点において論じているらしいが、おぼろげにしかわからない。パサージュとは天蓋のあるアーケードのことで、ガラス天井のアーケードだと思えばよい。

 

 こういう読書と思索をする人が「雑学者」なのか、と雑学者はるか以前の私は思った。

 

 この本をちゃんと読んで理解するためにはフーコーなどを読まなければならず、そのフーコーも、むかし書店でページをめくって歯が立ちそうもないとあきらめた私ではあるが、いろいろと橋頭堡を積み上げていけばもしかしたらいつかわかるかもしれないと希望を持たせてもらった。そのための時間が絶対的に足らないのが残念である。私が悪いのではない。理解するための時間がないだけなのだ。

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コメント

 最近、時間が無いのに焦りを感ずる。
大腸を20㎝切除の10時間手術を受け4月末に退院した時、
DLした沢山のDVDを見て見返す時間はあるのだろうか?
不要と思ったDVDを片っ端からデリ-トし、ついでに書籍も
廃棄する決断をした。
半ば義務的に読んだ学生時代の書籍は覚えてはいるが
全てが実になっているとは思えない。
今となっては興味のあるものだけを、好きなものだけに
注力していきたい。
我儘のようだが小生には時間がない・・・

虹の囁き様
若い時は無限に時間があると思っていましたが、どうやら先か見えてきたので、わたしもやることを選択する必要を感じています。
焦りすぎると空回りして却ってなにも手につかなくなるので、ときどきクールダウンするようにしています。
でも振り返るといやなこともありましたか、だいたいは結構楽しく生きてきたと思います。
私の場合、酒を飲む友達が常にいたことが何よりでした。
いまは交流がなかなか出来ずに寂しいです。

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