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2022年10月 4日 (火)

句読点

 前回のブログで、金井美恵子の文章のワンセンテンスが異様に長いことを書いた。何しろ十行、ときにはそれ以上も読点がないのだ。そしてその金井美恵子が、開高健のことを書いた谷沢栄一の文章が「苛々して薄気味悪い」と評していた引用文は、句点が頻出するものだった。

 

 あえて句読点を少なくした文章というのもある。野坂昭如はもともとワンセンテンスが長いが、『骨餓身峠死人葛(ほねがみとうげしびとのかずら、と読むのだと思う)』などは意図的に読点を減らした文体を用いている。初めて雑誌で読んだとき驚いたけれど、読んでみるとそれなりのリズムで読み進めることが出来る。こんなものを真似しても、決して読むに耐える文章にすることは出来ないだろう。

 

 ちゃんと学んでいないので、きちんとした文章が書きたくて三十才を過ぎたころに通信講座の「文章講座」を受講しようとしたことがある。半年「初級」、半年「中級」、そのあとは「上級」に進み、そこからはエンドレスだったと思う。まず原稿用紙の書き方から、表題、名前をどういう配置で書くのか、段落の取り方、句読点の打ち方、送り仮名などの基礎を学ぶ。一ヶ月分のテキストが毎月何冊か送られてくる。 学んだら課題を書いて、それを返送する。

 

 ところが始めて二月ほどで転勤が決まり、テキストを読んだり課題をこなす余裕がなくなり、勉強らしい勉強をしないうちに講座は打ち切らざるをえなかった。あのときそのままつづけていれば、もう少しマシな文章が書けるようになったはずだと悔やまれる。これはもちろん悪文の言い訳である。

 

 しかし、限られた文字でこれだけさまざまなことが書けるし読めるということ、言葉というのは不思議なものだなあ、といつも思う。

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