昭和
睡眠のリズムが乱れているが、気持ちの好い目覚めの朝を迎えられたときはとても快適だ。窓を開け、ベランダに出て朝の新鮮な空気を吸い、空を見上げる。見える範囲の雲を眺め回し、朝日の輝きや雲の動きの速さを見る。西の空と東の空を見比べれば、今日の天気が良くなるのか悪くなるのか見当がつく。
昨晩の池上彰の番組(昭和時代がテーマ)を観ていたら、そういえばそうだったなあ、と思うことが多かった。年寄りはしばしば「むかしはよかった」というものらしいが、私は、むかしは良いことも悪いこともあったと思うし、どちらかといえばいまの方が良いことの方が多いので、あまり「むかしはよかった」とはいわない。ノスタルジーとしての甘い思い出は、子供が小さかったころのことばかりだ。そのことを思うときだけ、むかしは好かったなあと思う。
昭和の時代にはスマホがなかった、という話に対して、若いタレントの女の子が、「私は生きていけない」とコメントしていた。彼女が現代から昭和にタイムスリップしたならそうだろうなあと思うが、その時代に彼女が生まれたら、そもそもスマホを知らないから心配ない、生きていけるよ、と声をかけてあげたい。これが若い男なら「バカか」と思うが、若い可愛い女の子ならいいのだ。
テレビも携帯もパソコンもなかった時代に生まれて、ない時代とある時代の両方を知る身としては、あるのがあたりまえの人の気持ちはわからない。それは向こうの方がもっとこちらがわからないのだとあらためて知らされた。
給食を完食することを強制されていた時代だったと話していたが、たしかにそうだった。私は何を食べても美味しかったから、給食が大好きだった。好き嫌いのある子からわけてもらって引き受けたりした。みんなが嫌う脱脂粉乳だって二杯も三杯も吞んだ。「お母さんの作る食事より給食の方が美味しい」と言って母を哀しませた。そのおかげで母は発憤し、料理教室などに通って料理の腕を上げて、私が高校生くらいのときには食事がとても美味くなった。
どんどんよくなる時代が昭和だった。平成はそれが天井を迎えて下り坂になった時代と言えるだろうか。では令和はどうなっていくのだろうか。それを見届けられるとは思えない。最初から悲観しないようにしようと思う。
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