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2022年11月 1日 (火)

頼ると危険

 経済の指標は、短期的なものばかり見ていると振り回される。とはいえ、中国の習近平政権が掟破りの三期目に入り、終身政権の可能性が高くなり、そして、それが理由とみられる、海外投資家の中国離れが起きているというニュースは注目に値する。

 

 毛沢東時代の悪夢が再来するのではないかというおそれを、投資家も感じているようだ。李克強という経済に明るい首相が退場し、次期首相は、上海市長が務めるそうだが、この上海市長は習近平に忠実で、経済など度外視のゼロコロナ対策を強行した人物で、経済に明るい人とは思われない。習近平が脇を固めさせた人物たちのなかに、経済を得意とする人ははたしているのだろうか。

 

 さまざまな指標が中国経済の下り坂を示していて、特に直近の四半期のGDPは予想以上に低かった。ゼロコロナ政策の影響であることは明らかだ。共産党大会のさなかに発表されるはずのGDPの数値は、発表が大会後に先送りされた。どうせ操作される統計値であるとはいえ、あまりにインチキをしすぎるとあとで修正が効かなくなる。それでも数値が低いということは、たぶんもっと悪いにちがいないと思わせてくれる。そう海外の投資家も考えるから、投資資金を引き揚げ始めたということだろう。今後の中国経済の動向が気になる。あまり悪化するとそれをごまかすために台湾への侵攻など始めかねないのが習近平だと私は思っている。

 

 ところで日本以上にその中国経済に大いに頼っているのが韓国経済であるのはよく知られているが、韓国企業の負債増加速度が世界主要国で二番目に速いのだと韓国のマスコミが報じている。一番目はベトナムだそうだ。韓国から輸出していた品目の多くが、次第に中国生産に切り替わりつつある。一時的ではなく、韓国は加速度的に中国市場を失っていくおそれがある。日本の輸出品よりも、韓国品の方が中国が自国生産に振り替えやすいことは以前からわかっていることだ。

 

 韓国企業は一時資金の融資額を増やさざるをえない状況で、銀行からはもちろん、金利の高いノンバンクからの借り入れも増えているという。それが負債増加速度の加速、という報道の意味らしい。

 

 文在寅時代、日本との関係を最悪にしてしまったツケを、いま韓国は支払う状況に追い込まれつつある。その経済の悪化を現在の尹大統領に負わせて責任を追及し、再び左派政権を誕生させたりしたら、韓国はますますにっちもさっちもいかなくなるだろう。

 

 以上はたまたまこの数ヶ月の経済動向からのニュースを元にしたものだから、長期的に見れば状況は一変するかもしれない。それにしても、東アジアの衰退はどうも西洋人が内心望んでいることなのではないか、などと勘ぐるのはゲスの勘ぐりか。なにごとであれ、日本をはじめとした東アジアが台頭しようとすると、ルールを変えてくるのは彼らの常套手段だし。

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