値下がり
世界がインフレで騒いでいるなか、中国では物価指数が下がったと報じられている。理由は、過剰な投資によって高騰した不動産価格が天井を打って売れなくなり、滞貨が増えて投げ売りがはじまっていること、それに伴い新たな建設が急激に減ったことで、建築資材の鉄やセメントの消費が低下して価格が下落しているためだという。
なるほど、いつかこういうこともあるだろうとは思っていた。ただしこれは短期的な統計値なので、これからどうなるか、中国については安易に判断は出来ない。地方政府の債務破綻が続発する事態になって、初めて中国経済が減速しているという判断が下せるだろう。
もしかして、不動産価格を下げることで物価を下げる方向に誘導し、民衆のゼロコロナ政策の不満を逸らそうという中国政府の思惑があるかもしれないではないか。それなら賢い中国のことだから、地方政府救済の方策も同時に考えているだろう。
それとも、石油や天然ガスなどのエルネギーや、小麦などの穀物をロシアから安く買いたたいて市場に供給していることが物価の下落の隠れた要因かもしれない、などと私は勘ぐっている。
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