基準のあまりの違い
中国の政府発表によれば、新型コロナの死者は一日に二人か三人だということらしいが、香港のメディアは北京の火葬場へ向かう霊柩車が行列になっていて、死者が急増していることを報じていた。それに対して当局は、死者は慢性疾患などを抱えていてそれが重篤化したものであるから、感染していたとしても新型コロナ感染の死者とはカウントしないと語っているそうだ。
中国の基準や常識は我々とは違うことを承知していても、こう平然とうそぶかれると、武漢での感染急拡大のときのことを思い出してしまう。あの対処の遅れと隠蔽が世界にどういう結果をもたらしたのか、世界は忘れていないが中国政府はすっかり忘れているようだ。世界はすでにコロナ後が見えているが、中国のコロナ禍は実はこれから始まるか、あらためて始まったというところのようだ。
習近平は彼の勝ち取った独裁権力でコロナ禍を抑え込んだつもりでいた。しかしウイルスに独裁権力は十分には有効ではなかったようだ。抑え込んだふたを開けたとたんにたちまち大拡散を始めている。感染者数のカウントを中止し、死者を使者としてカウントしないことでコロナが収まるとでも思っているのだろうか。
それ見たことかとつい思ってしまうけれど、実際に感染で苦しんでいる人のことを思えばあまりうれしがってはならないだろう。統計の数と個別の患者の事情は別である。それがごっちゃなのがまさに中国政府で、それを真似してはいけない。
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