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2022年12月26日 (月)

 今頃になると餅が食べたくなる。醤油と海苔で食べるのも好きだけれど、黄粉で食べることが多い。山形にはずんだ豆を使ったと思われる少し鶯色をした黄粉があって、昔は新庄の叔母が送ってくれたりしたが、その叔母ももういない。香ばしくて普通の黄粉よりもおいしい。多分ネットで取り寄せられるだろうが、そこまでしなくても普通の黄粉でも十分美味い。

 子供のころは同じ街に住んでいた親類が麹屋をしていて、そこでは機械で年末に餅を搗く。商売で搗くから何百升も搗く。搗いた餅を親類総出で徹夜でのしもちや鏡餅にしていく。千葉県だから角餅、つまり切り餅である。私も子供のときから高校生までのしもちをのしていたからプロである。多分今でもきちんと平らに均一にのすことができる。簡単そうだが案外むつかしいのだ。それにつきたての餅はとても熱い。それに慣れるのには年季がいるのだ。搗きたての餅を大根おろしで食べたりあんころ餅にして食べるおいしさは忘れられない。

 父が餅を切る。餅が大きい。父は山形の最上郡生まれで、子供のときは丸餅だったそうだ。焼かずに鍋で煮て食べるから柔らかかったという。父は雑煮で大きな角餅を八つくらい平気で食べた。今の一つ一つ包装された餅の1.5倍以上はあった。私でも五つくらいは食べたものだ。女の人というのは喉が細いのだろうか、あまりたくさん食べない。妹も娘も一つの餅を持て余しながら時間をかけて食べている。

 生まれ育ったのが九十九里に近いところなので、雑煮には何種類かの海藻を板状に干したものをあぶって砕いたものを山盛りにかけて食べる。今はそういう海藻も採る人がいないのか採れないのか、一枚千円とかするらしく、とても手に入らない。今はすましに鳴門、餅菜(こちらに暮らして初めて知ったこの時期だけの雑煮用の菜っ葉である) 鶏肉を入れる普通の雑煮を食べる。二日酔いでなければ五つや六つ食べられるが、控えめにしている。

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コメント

OKCHANさん
お雑煮は生まれ育った土地で違いますよね。
わが家は、お澄まし(昆布・するめ・イリコ・カツオ節)
丸餅をゆで・ホウレンソウ・ハマグリ・かまぼこ・鰹節のトッピングです。
一度香川県・島根県の餡もち白みそバージョンんも食べてみたいですが、
勇気がありません。
黒豆きな粉も美味ですよ。

ちかよ様
正月によその家の雑煮を食べたことがほとんどありませんので、よその土地の雑煮を食べる機会はなかったですね。妻も地元が一緒だったので、雑煮も一緒です。
いろいろレシピの調べられますから、一度試してみましょうか。
黄粉はおいしいものは特段においしいですね。
ただ黄粉は大量に砂糖を使いますから、そこが糖尿病の私には難点ですね。
黒豆黄粉、一度食べてみたいです。

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