神経
二三日前から歯がまた痛くなってきた。一月末に歯医者に行ったら、歯がすり減って神経がほとんどむき出しになった歯が三本ある、神経を抜くしか痛みを根本的になくすことはできない、そもそも噛む力が強すぎる、などと私にはどうしようもないことを理由に歯の神経を殺すことを勧められた。
承知しなかったら、ではとりあえず消毒してコーティング処置をしましょう、ということで、20日にその後の様子を確認することになっている。そのときの歯医者の微笑みには、どうせ途中で痛くなるはずで、時間をかけてあきらめてもらうしかないか、という意味がこめられていると見えた。
いまは、ものが挟まると神経に触って痛みが走る状態である。虫歯ではないので冷たい水で沁みたりすることはないのが不思議だ。しかしこのまま放っておけば虫歯になりかねない。歯医者のもくろみ通り、あきらめさせられることになりつつある。
神経といえば、円朝原作の怪談落語『真景累ケ淵』というのを思い出す。私は円生のCD六枚組を持っている。こんな怖い落語はない。二度と聞く気がしないのに、大事に持っている。この真景は、明治時代に神経という言葉が使われ始めて、それを面白く思った円朝がもじったものだという。こんなことを知っていても神経の痛みは減らないのが残念だ。
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