備忘録6
ポピュリズム、ポピュリストについて、先崎彰容の本に言及があった。
ポピュリストは、国内の人びとを「汚れなき人民」vs.「腐敗したエリート」に徹底的に二分する。対立が鮮明になることが、ポピュリストが望む状態である。
人びとを動員すること自体が目的なので、特定の信条をもつことはなく、自由主義であれ社会主義であれ、イデオロギーの保守と革新などかまわずなんでも受け入れる。ハンエリート的衝動は、政党や官僚制などの政府組織の批判となり、「普通の人びと」が正義なのだと主張する。
私は韓国のろうそく革命や、トランプ旋風を想起する。
ポピュリズムは民主主義の必然的な帰結だという学者もいるし、歪んだ反転だという学者もいる。
わたしは「正義の味方」にしばしば辛口であるが、それがポピュリズムに見えたからだ。私はリーダーのシュプレヒコールに唱和する大勢の大衆というのに寒気を感じてしまう。
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