備忘録7
文明とは、自分ではなく、他者がどう思うか、と考える余裕のあることだ。もちろん、推測したことが当たっているとは限らない。しかし、間違っていようとも、推測するという姿勢は、文化の尺度とかなり一致している(by曾野綾子)。
文明と文化という言葉が区別なしに使われている気はするが、言っていることはよく分かる。子どものときに、相手の身になって考えるように教えられたことを思い出す。それが出来るのが大人だと思ったが、いま教えが自分の身についているかどうかは自信がない。
曾野綾子がこのことを書いたのは、アフリカなどでその日生き抜くこと、その日食べるものが手にはいるかどうか確かではないような生活では、文明などは意味をなさないということ、余裕がなければ他人のことを考えることなどできないという現実を見て来たからだ。
衣食足って礼節を知るという。衣食は足りたけれどその前に礼節が廃れたと思ってしまうのは悲観的すぎるだろうか。
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