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2023年8月27日 (日)

ウィズフェイク

 NHKの『フェイクバスターズ "ウィズフェイク"時代をどう生きるか』という番組を観て怖くなった。現実とフェイクの区別が、もう人間の能力では判別が不可能な状態になってしまったということを思い知らされたからだ。特定の情報に取り込まれてしまった人間は、他からの「目を覚ませ!」という声が聞こえなくなってしまう。現実にどういうことが起きているのか、陰謀論にはまってしまった人の例がいくつかあげられていた。見ていたら、それはまるでオウム真理教や、元統一教会の信者の様子と同じである。

 

 何だ、結局人間はたやすく狂信に走るものなのだ。そしてその狂信への道が以前よりもはるかにたくさん、あちこちで口を開けている時代なのだ。入るのはたやすくて、脱け出るのは困難、というのは狂信の恐ろしいところで、精神病と変わりがない。番組に出ていた心理学者だか精神医学者だかが、「フェイクに陥る人は不安を抱えているからそうなる。だから信じ込んでいることをむやみに否定しないで話を聞いてやるようにしないといけない」などと言っていたけれど、そんなことをしたらミイラ取りがミイラになる可能性が高いのではないか。相手の方がはるかに確信が強いのだから。恐ろしいアドバイスのような気がするが。

 

 中国からさまざまな会社や組織に「汚染水放出」を非難する電話が数多くかかってきているそうだ。中国ではSNSでそういう電話をするように呼びかけていて、どこにかけたらいいか、リストも提示されているという。政府の「汚染水放出反対」の呼びかけにほんの一握りが過敏に反応し、こういう行動に走っているのだろうが、文化大革命の悪夢を知る者として、またかという思いがする。反日行動がエスカレートする気配を感じる。

 

 中国政府は情報管理を徹底的に行っているから、このような行動は把握可能(誰がかけているのかは電話をかけられた側に番号が表示されているのだから明らかである)だし、それをコントロールできないわけはないのだから、知っていて野放しにしているのである。

 

 うがった見方をすれば、不動産バブル崩壊などによる中国経済衰退の結果としての社会の不満を、こんどの処理水の放出を口実に、反日に振り向けようとでもいうのだろうか。こうして日本の企業をはじめとして中国にいる日本の人びとはますます撤収を早めざるを得ない。それにしても、現体制ではそうするしかないのに、あえてリスク引き受ける人がいるのが信じられない。

 

 極論すれば中国はどこよりもフェイクの国ではないのか。国家が、事実ではなくてそう思わせたいことを伝えて信じ込ませようとしている国なのだから。とはいえ中国国民の多くはウィズフェイクであろう。この世には本当も嘘もあることを誰よりも知っている。たしかに心理学者が言うように、フェイクを安易に信じて取り込まれてしまう人は弱い人ということなのだろう。

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