それなのに
食卓の品目が、歳とともに食が細って、一品少なくなっている。とうぜん摂食量も減っている。それなのに・・・スーパーで購入するものの一日あたりの金額は15%くらい増えているというのが実感だ。食べ盛りのこどもがいる家庭などはずいぶんたいへんだろうと思う。これが一時的なことなら多少食事の量を減らしても飢餓というほどのことでもないしどうということはないが、ずっと続き、そしてさらに負担が増えるとなれば、生活レベルを下げざるを得ない。
これがただ政府の責任だとは思わない。日本はこの三十年あまり、コストカットで切り抜けようとしてきた。本来は技術立国として海外と競争する力を貯え、鍛え上げてこなければならなかったのにそれを怠ってきた。気がついたら周辺国がどんどん追いつき追い越している。日本は眠っていた兎である。しかも周りは亀などではない。獅子や猿や熊や鼠や狐や狼である。
日本中がぼやきながらも安逸をむさぼり、備えをしてこなかったツケを今払うことになったのだ。しかしそんなことをいまさらいってもはじまらない。年金暮らしはますます緊縮生活を覚悟をして備えるしかないのだ。幸い、アホほど飲んでいた酒量は糖尿病に対応するために減って、酒代は激減し、さらにかなりの支出をしていた本代は三分の一ほどに減らした。それらは私の余力だったのだ。
飽食は寿命を縮める。飽食の世代が後期高齢者になっていき、日本人の寿命は案外急激に短くなるのではないか。それなら想定よりも健康保険の負担が減るかも知れない。そんなブラックな想像をしている。
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コメント
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おはようございます
確かに物価は高くなりました・・・。
しかしこの傾向は他の国ではすでに出ていたことで、むしろ日本が今まで安くやっていけたのが不思議なくらいです。
そう言えば本も高くなってきています。昔は千円もすれば「高いなあ。それだけ分厚いのだな」と思っていた文庫や新書が平気で千円を超えるようになりました。本好きなだけにはっきり言って脅威的です・・・。
では、
shinzei拝
投稿: shinzei | 2023年10月22日 (日) 07時40分
shinzei様
日本は長くデフレ状態を維持することで、給料は安いけれど物価も安いから、という言い訳にしてきました。
それは縮小均衡という、蛸が自らの足を食べて生き延びるような楽な生き方でしたが、結果的に次第に世界から取り残されることになり、ついに食べる足が残り少ないことに気づかされ、このままでは保たないということに遅ればせながら気がついたときにはほとんど手遅れ、というのが現在の状態だと思います。
アメリカもそういう日本をくいものにしつづけましたが、もうあまり旨味は少なくなってきました。
くいものにする国がなくなってしまえば、打ち出の小槌も失い、アメリカの衰退は加速するでしょう。
本の値段についてですが、高くなれば図書館で借りる人が増え、ますます本が売れなくなって出版社は立ちゆかなくなり、結果的に本が貴重品になってしまうでしょう。
本とはそもそもそういうものなのかも知れません。
今は本が出版されすぎです。
ほとんどがなくてもいい本にみえます。
投稿: OKCHAN | 2023年10月22日 (日) 08時57分