お言葉ですが・・・②
高島俊男「『週刊文春』の怪」(文春文庫)は、『お言葉ですが・・・』の第二巻。言葉へのこだわり、言葉についての蘊蓄を極めたこの本は、私も多少は言葉にこだわりがあるので読んでいて楽しい。もちろん著者と私ではこだわりの度合いと知識のレベルは雲泥の差である。共感しながらなるほどそうなのか、ということが山のようにある。ただしこのようなこだわりを他人にあまり披瀝しない方がいいかも知れない。まず知ったかぶりと思われ、場合によってはうるさくてイヤな奴だと思われるおそれがある。相手を選ぶ必要がある。
そのような高島俊男でも、ときに読者から指摘を受けることがあり、そこでつまらない反論はせずに聞くべきことは素直に頭を下げているのが好感が持てる。人間誰でも完璧ということはないし、うっかりすることもある。ただし、明らかにおかしな言いがかりのようなものや、著者が指摘した間違いにたいする反論が恥の上塗りのようなものだったりすると、それに対して完膚なきまでにやっつけたりする。読んでいて痛快である。せっかく教えてもらったのに、自らの非が認められない人間は恥ずかしい。思い当たることもあるので心しなければ。
この本は二回目か、もしかしたら三回目で、この『お言葉ですが・・・』のシリーズは読み出すとつい読み続けてしまう。つまり三年も経つと内容を忘れていることが多いので、初めて読むように面白いのだ。
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一度だけですが高島俊男氏から私信を頂いたことがあります。
週刊文春連載『お言葉ですが・・・』の一文に「毎日新聞」という記述があったので
文脈を考えれば「(毎日新聞の前身である)東京日日新聞」が正確ではありませんか?
という主旨の葉書を文春編集部に出したのですが
高島氏ご本人から弁明の葉書が私宛に届いて吃驚したことがあります。
当時、氏は滋賀県の湖西に住んでおられたのですが、
見も知らぬ読者からのつまらぬ指摘に懇切に対応されたことが忘れられません。
投稿: ss4910 | 2023年10月15日 (日) 19時43分
ss4910様
本文にも書いたように、指摘されたことに納得すればきちんと相手をするというところが好感が持てます。
しばしば人は見苦しい対応をしがちな中で、いい話を教えていただきました。
投稿: OKCHAN | 2023年10月15日 (日) 20時28分