バロメーター
夜寝るときは寝間着にする。紐で結ぶ和服の寝間着である。それは寝間着であって浴衣ではない。母も私もその違いは明確である。何枚かあった母が作ってくれたその寝間着も擦り切れたり破れかけたりで、ついに底をついた。無理をすれば着続けられるけれど、だれも見ないものだからこそみっともないのはイヤだと思う。九月に白内障の手術のために入院したとき、パジャマを二枚買った。今はそのパジャマを着て寝ている。パジャマを常用するのは初めてである。寝心地は悪くない。
朝起きるとパジャマのままでいることがイヤだし肌寒いので、とりあえずジャージーに着替える。朝食の支度と片付けなどの雑用をジャージーで行い、ひと息ついたら出かけられるような服に着替える。これなら誰か来ても恥ずかしくない。
ジャージーのままで好いではないかと思うことも多い。たしかに誰かが来ることなどめったにないし、突然来ることもないから、来るのがわかったときに着替えればいい。しかし今のところ自分の着替えのルールにこだわっている。それが崩れるような気分の時には自分の調子が悪いときだと思っている。体か心か、その衰えだろう。だからつまらないことだが、そのことが私の自分を見るバロメーターのひとつになっている。面倒を感じるようなときには、いろいろなところが汚れはじめているものだ。
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