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2023年10月 4日 (水)

心配

 不登校児童生徒が増え続けているという。子供の数がどんどん減っているのだから、不登校の子供の増加は加速しているということだろうか。不登校の原因の多くが、人間関係がうまく取り結べないことによるものだという。人間関係を取り結ぶのは大人でもストレスである。さまざまな人がいて、不愉快な人間というものは必ず存在する。それにたえられなければ不登校になることもあるだろう。

 

 そういう外部的な原因もあるだろうし、そもそも人間関係を取り結ぶための基礎的な訓練が足りないことによって、集団の生活が不可能になっている子供もいるのではないか。基礎的な訓練とは家庭内や近所の人との人間関係構築である。なにごとも自分の好きなようにできる家庭での生活、挨拶しないなどというレベルを超えて、間違っていても家族も近所も見て見ぬ振り、という育ち方をしていれば、他人との摩擦を経験せず、社会的な振る舞いの基礎も備わらない。そういう子供がいきなり社会生活をしなければならなくなれば、そのストレスは想像以上だろう。他者はすべて自分にとって不快なものになる。

 

 客観的に学校が以前よりも居心地の悪いものになっているということでないのならば、同じものを居心地が悪くていられないと受け取る子供が増加しているということになる。もしそうなら、不登校の対策のためにできることはマスコミが問題視するようなところにはないような気がする。マスコミはすぐに学校や教師にのみ原因を求めたがるが、実際はもっと根が深いのではないか。

 

 こんなことをつい思うのは、岩村暢子の著作を読んできて、家庭や家族の現在が、マスコミが思うようなものではなくなっているらしいと知るに至ったからである。だからといって、今まで隠蔽されがちだったいじめ問題や問題のある教師については正しく暴き立てて対処すべきであることはもちろんである。不登校の増加の理由にそういうものだけではない要因があるのではないかと思ったということだ。

 

 不登校児童生徒増加の対策や解決は、そういう視点ももたないとむずかしそうだ。

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コメント

岩村暢子の著作と関連するかどうかわかませんが(同書は未読)
以下は私事に及びますし、まったくの僻論として受け止めてください。

不登校は同級生のいじめ、無視が大きな要因となっていると思います。
集団による圧迫ほど怖いものはありませんからね。
人間関係の取り結びと言われても年少児童にはわかるものかどうか。

私の子(長男)も小学生時代にいじめに遭いました。
でも、彼はそのことを率直に両親に語ってくれたので、
二人とも「そんなことは気にするな!」「君は君だ!!」と
妙に亢奮して長男に対したことを思い出します。
それが奏功したのかどうか、長男は不登校にもならず
無事に小学校の学業を終えました。
いま大切なのは親と子の位置関係を確認することだと思います。

※論旨が乱れました。妄言ご容赦。

ss4910様
個別のいじめ問題を一般論として語るのは困難ですね。
いじめの話は具体的に私も聞いていて、そのあまりのひどさに絶句したことがあります。
いじめなどというレベルではなく、刑法犯罪としか言いようのないものが、いじめなどという言葉で軽く見られていたりするのはマスコミにも教育界にも問題があるように思います。
それを承知であのような書き方をしたのには理由があります。
できれば紹介した岩村暢子の著作を読んでいただくといいのですが。
そうすると、もしかしたら私の主旨がわかるかも知れません。

こんにちは
私の愚見ですが最早学校制度というシステム自体限界点に達しているのだと思います。
いじめにしても教員がやらなくてはならない仕事が余りにも多く、それによる精神疾患患者が増加している中で果たして対応策を取れるのか?と言われればそれは出来ないだろうと思います。
少なくとも1980年代、ちょうど校内暴力からいじめという”陰湿化”が始まった時に文部省(当時)をはじめ教育担当者は考えるべきでした。
今までの教育は言ってしまえば「男は兵隊に、女は家庭に」という戦前戦中の、カビが生えるどころか逆に今や害毒を流すようなものでした。私もこの教育を受けましたが、こんな環境や制度ではうまくやれる奴の方が異常だ、と感じています。では、
shinzei拝

shinzei様
shinzei様は学校制度というものに否定的ですが、私はそこまで否定的になれません。
父も祖父も叔父も教師だったということもあります。
ただ、今のままでよいかどうかといえば問題点だらけであること、現代の社会とそぐわない部分が多いことはたしかだと思います。
しかしそれをどう是正するか考えるべき教育学者や文科省の意識こそが現実と遊離しているように見えてしまう状態で、誰が改革するのか、たしかにあまり希望があるように見えませんね。

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