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2023年10月15日 (日)

迷うときはやめる

 経験上、するかしないか、買うか買わないか、などと迷うときはやめた方がいいと思っている。今しかない、これしかない、などとそそのかすのは、その迷いを乗り越えさせるための商売上の誘惑で、そこに経済的利得があるものの言うことだろう。

 

 オリンピックはもうこりごりだと思っている日本人は多いのではないか。大きな金が動き、結局それはみんなが負担することになる。その負担と、オリンピック開催での満足感とがどうも釣り合わなくなっているようだというのが実感だろう。バッハ会長の顔がどうしても金まみれに見えてしまう。

 

 オリンピック委員会が2030年と2034年の冬季オリンピックの開催地について、一度に決めるなどと言いだしたのは、それだけ開催に手を挙げる国が少ないことを表しているのではないか。それだけの金を出して選手や観客を受け入れるための準備を整えるのがどれほどたいへんか、どこの国も気がついてうんざりし始めていると見るのは考えすぎか。経済的に元気いっぱいで国威発揚もしたいという、一時期の中国などのような国はもういくつもない。ごく普通の国が手を挙げられる状態ではないことが問題なのだが、そういう金にゆとりのある国で開催しないとオリンピック委員会も旨味がないのだろう。

 

 日本はすでにそういうゆとりがある国ではなくなっているのに、昔の夢を追うのはやめた方がいいのではないか。オリンピックをきっかけに国のムードが変わる、国がふたたび元気になり、さらに発展する、などということはないらしいことは、二回目の東京オリンピックで身に沁みたのではないか。

 

 迷ったときはやめるのが良いと思うが、札幌オリンピックを開催したい人たちには迷いがないのだろうか。世界はいま、お祭りをしている場合ではない様相にあるのではないか。

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コメント

おはようございます
まったく大阪万博といい、札幌冬季五輪といい、日本人はイベントが好きですな(皮肉)
日本国内はおろか世界情勢を見てもおおよそこんな能天気に巨大イベントをやる状況ではないのですが・・・。
話はやや変わりますが、迷ったら買うなと言うのは概ね正しいことですが、私の場合本を買うときは逆に迷ったら買え、と思っています。不思議なことに迷った末に買った本は「買ってみて良かった本」であることが多いです。あの故・立花隆氏も「本は迷った時が買い時だ」と言っていました。
では、
shinzei拝

shinzei様
私は本も、迷ったときは買うな、を心がけています。
買わずにいて、どうしてもほしい気持ちになったときに買います。
たしかに迷いながら買った本に思わぬ拾いものはありますが、やはり買わなければ良かったと思うことが多いです。

迷った時に止めることができないのは国民性なんでしょうか?
戦前、日米の外交交渉が行き詰まっていた時、
「清水の舞台から飛び降りる」覚悟も必要と開戦を強く示唆し、
当時の近衛首相に迫ったのが東條英機陸相でした。
一度流れが生まれると、それを押しとどめる前言訂正や撤回は恥という考えはいまもあるようです。それは企業組織も同じでしょうね。
さて、大阪万博はどうなることやら。

ss4910様
決めたことをやめる決断ができないのは、やめることによるさまざまな煩わしさを嫌うからかも知れません。
しかしやめた方がいいと内心では気がついているのに、結局やめなかったことで、より以上の煩わしさと困難を抱え込むことになりそうです。

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