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2023年11月16日 (木)

酒見賢一

 作家の酒見賢一(さけみけんいち)が今月の七日に亡くなっていたことを知った。59歳の死(呼吸不全)は早すぎる。好きな作家で、出会いは『陋巷にあり』という、孔子の最愛の弟子である顔回が主人公の小説だ。もちろん孔子もほかの弟子達も登場する。古代における言葉の力というものをこれほど感じさせてくれる小説はない。全十三巻というこのシリーズの新刊が出るとすぐ読み、次の刊行を待ちわびた。

 

 そのあとにデビュー作の『後宮小説』を読み、『墨攻』、『周公旦』を読み、買っておきながら読まずに積んであった『泣き虫弱虫諸葛孔明』全五冊を最近読み始めたばかりだった。まだまだこの人の本が読めるものと思っていたのになんたることかと思うけれど、もう昔のように夢中になって一気に読めなくなってもいた。ともに残念なことだ。

 

 『墨攻』は、日中韓の合作映画も作られて、もちろん観ている。とても面白い映画だった。

 

 この人の小説は、中国を舞台のファンタジー小説といういわれ方をする。たしかに『泣き虫弱虫諸葛孔明』も史実を軸にしながらかなり奔放に書いている。「ほんとうの孔明は、こんな人じゃなかったと思う」と著者自身が書いている。

 

 中国風の架空の舞台でファンタジー小説を書いている(そうでない本もいろいろ書いているが)仁木英之も好きな作家で、私は中国が好きで(現実のいまの中国は好きとはいいがたいが)ファンタジーが好きなのだ。

 

冥福を祈って合掌。

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コメント

おはようございます
あの方のデビュー作である『後宮小説』は中学生の時面白く読ませていただきました。また、この作品は90年かに『雲のように風のように』としてアニメ化して、今私もDVDを持っています。
とにかく彼の持ち味はフィクションやファンタジーなのに「本当の歴史かもしれない」と思わせてくれたところです。惜しい方を亡くしました・・・。
では、
shinzei拝

shinzei様
コメントをありがとうございます。
私も本当に残念だと思います。

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