映画 ラッキー
忘れられないであろうすばらしい映画を観た。2017年制作のこのアメリカ映画は、なぜか12歳以上の年齢制限がある。暴力シーンもベッドシーンもないのに・・・。しかし、この映画に年齢制限をつけるとしたら、65歳以上指定にするのが好いかもしれない。それ以下ではこの映画の良さが本当にわかるというわけにはいかないだろう。人の人生、そして死に向かう不安というものをリアルに描いた映画として傑作といっていいと思う。
独り暮らしの老人の生活が淡々と描かれているだけで、物語らしい物語はない。それなのにじっと見入ってしまう。挿入される音楽、その歌詞がまたすばらしい。主演は名脇役のハリー・ディーン・スタントン。この映画が完成した2017年に91歳で亡くなっている。つまりこの映画は彼の遺作である。ほかにも隠れた名優達が出ていて映画に血を通わせ、深みを持たせてくれている。
この映画の主人公ラッキーは、私である。たぶんこの映画に没入できて、すばらしい映画だと感じとることができる人はみなこのラッキーは自分だ、と思ったにちがいない。エンドクレジットともに流れる歌を聴き逃してはいけない。この歌は主人公を演じたハリー・ディーン・スタントンに捧げる歌なのだから。とにかく心に残る映画を観た。
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