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2023年11月 1日 (水)

自分の国

 世界の国々の多くが多民族国家だが、その多民族はいま暮らしている国を自分の国と認識していて、ある民族だけの国だとは考えないのが普通だ。しかし世界には流浪の民族がいる。ロヒンギャがそうだし、クルド人がそうで、そこに暮らしながらその国に受け入れられていないと自他ともに思っているようであり、実際に迫害も受けている。

 

 かつてはユダヤ人もそうだった。流浪の民は迫害され、次第に人数を減らし、消滅しそうだが、ユダヤ人は却って拡大した。迫害に耐え、鍛えられ、ついにはナチスによる大虐殺という惨禍をうけ、第二次世界大戦後に、迫害をした国々の贖罪の気持ちがイスラエルという国家を作ることにつながった。流浪の民だったユダヤ人は自分の国を持ったのである。代わりに建国されたイスラエルに住んでいたパレスチナ人は自らの住む場所を失った。すでに建国されたものをふたたびなかったものにすることはできない。こうして永遠の紛争の場所が発生した。

 

 アメリカで、そしてヨーロッパでふたたびユダヤ人が迫害されはじめたというニュースが散見されるようになった。もともと人種差別の対象だったものを理性で押さえ込んでいたのが、いま公然と差別を行使する口実ができたと思う人がいるようだ。パレスチナ人に成り代わって正義を行っているつもりかも知れない。

 

 イスラエルは、ハマスの追討のためとして、パレスチナのガザ地区を殲滅するつもりに見える。それがイスラエルの存続のための戦いだと主張したいだろうが、それが世界に散らばり残るユダヤ人への迫害を生み、しかも自らが行っているパレスチナ人虐殺が、見方によってはナチスに似てきていることに気がついているだろうか。イスラエルの存続を危うくする前に停戦をするべきだと思う。

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コメント

おはようございます
結局人という生き物は自分たちが受けたことをそっくり他者に向けるのですね。
かつてはユダヤ人も様々な場所で嫌がらせや迫害、挙げ句の果ては虐殺されましたが、今彼らがイスラエルという国を持ってパレスチナ人などにやっていることはまさに自分たちが受けてきたことでしょう。
私はイスラムシンパでもユダヤシンパでもありませんが、こればかりはいくらハマスから売ってきた喧嘩でもイスラエルの所業は庇いようがありませんね・・・。
では、
shinzei拝

shinzei様
死者の数が、イスラエル側が最初の日の1400人からほとんど増えず、ガザ側の死者が連日のようにどんどん増えて、報復をはるかに越えていると多くの人が感じています。
イスラエルにストップをかけられるのはアメリカしかおらず、そのアメリカがストップをかけられないのは、ブリンケンという人がガチガチのイスラエル主義者であるからで、国務省の中でも問題になっている、と誰かが言っていました(真偽ははわかりません)が、そういう背景もあるのかも知れません。

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