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2023年11月17日 (金)

凋落と格差

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 現代の金持ちは桁違いの富を稼いでいる。その金持ちは貯めるだけ貯めて使わないから、世界はなかなか景気が良くならないのだと思う。金は世の中を回ってこそ金であって、どこかへ貯め込んでは役割を果たさない。大金持ちも寄付したりそれなりに使っている、という反論もあるかも知れないが、儲けた金の一割二割り使ったところで貯まる方が多ければ使ったともいえまい。半分以上、できれば八割九割使ってもらいたいものだ。いまは金持ちが金を使わずに国家がせっせと使っている。国家は金持ちではないから使う方が多くて、いまや国家で借金のない国というのはほとんどないだろう。 

 

 若いころ、世の中が良い方へ進んでいるのなら、格差は減少していくのかと思ったが、格差はどう見てもどんどん拡大しているように見えるのはどうしたことか。単純に考えれば悪い方へすすんでいるということだろうか。よくわからない。

 

 会社に入ってすぐの若いころ、韓国の賃金は日本の何分の1、中国は20分の1、なんていわれていた。そういう国と製品の価格勝負をしたら、かなうはずがない、と得意先がよく嘆いていた。そうしてさまざまな業種が消滅し、多くの中小企業が倒産廃業し、そうならなかったところは人件費の安い韓国や中国に進出していった。次第に日本から雇用が喪失していったが、その分だけお年寄りが退場していき、ついには少子化によって就業者そのものが減ったから雇用の喪失はあまり目立たなかった。人件費が減ることで企業は自動的に利益確保がしやすくなり、雇用維持の名目で賃金は据え置かれつづけた。日本は最盛期に稼いだ貯えでぬくぬくと過ごしてきた、というのは少し前のブログに書いたことだ。

 

 気がついたら韓国の賃金はほとんど日本と変わらなくなり、中国の賃金も追いつきつつある。つまりそれらの国が豊かになりつつあるということで、日本がその分豊かではなくなっていくのはとうぜんのことだ。

 

 アメリカが日本の豊かになることに激しく反撥して、理不尽な規制で日本をとことんいじめ抜いたのはその時代に生きた人間の記憶につよく残っているはずだ。日本が豊かになればアメリカはその分豊かさを失うのはとうぜんのことで、それが今は日本が標的ではなく、中国が標的にされているということだろう。中国が豊かになればアメリカの豊かさが損なわれるのは、もともと中国や発展途上国の貧しさをくいものにしてアメリカが豊かだったのだから、とうぜんの流れである。そのことがアメリカにはどうにも理解することができない。そういう意味では愚かな国だと思う。

 

 米中首脳会談で、習近平はWIN-WINの関係、などと言ってのけたけれど、中国とアメリカがともに勝つならどこかが負けるだけのことだ。そうでなければ勘定は合わない。巨大な人口を抱える中国が、そしてこんどはインドが豊かになれば、世界の富は平準化に向かうだけで、とうぜんアメリカは相対的に豊かでなくなり、凋落するだろう。

 

 格差が拡大することと豊かさの分散平準化が同時に起きているこの世界がどうなるのか、私のざる頭では見通しが立たない。

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