名古屋城は毎年一度や二度は訪ねるのだが、コロナ禍前に行ったのが最後で久しぶりだった。弟夫婦や妹はとうぜん私より若いから、旅の疲れも一晩寝れば取れたようで、元気である。私は北陸で土産に買ってきた原酒を飲んで飲み過ぎ、それが残っている上に、旅行ではたくさん歩いたから膝が痛くてついていくのがやっとである。
いま天守閣は中に入れない。木造再建計画が検討されている。合わせて石垣の積み直しが進行中である。
ちょうど10時から無料ガイドを頼めるというので、四人でお願いした。初老の男性に一時間半たっぷりガイドをしてもらった。名古屋城ではいままでガイドなどしてもらったことがないので、初めて知ったことが多かった。
隅櫓(すみやぐら)を前景に撮る。
広大な二の丸庭園を見る。ここには再建された本殿より大きな二の丸御殿があったがいまはない。
やや盛期を過ぎてはいるが紅葉が美しい。
石垣の説明を聞く。真ん中の石をよく見れば横に文字が刻まれている。マークや文字は担当した大名のしるしである。
巨大な鏡石(かがみいし)。権力の象徴。上田城(真田氏)の鏡石や大阪城の鏡石を思い出した。
本丸御殿。この正式の玄関からは入れない。奥の入り口から靴を脱いであがる。
各部屋には狩野派の絵が描かれていた。格式による絵や天井、欄間の違いなど、詳細に説明を聞いた。
以前初めて来たときは、人がごった返していて説明もなかったから、ただ眺めただけであった。
釘隠し。釘は平釘という平たいものである。
こんな釘隠しもある。こちらの方がもちろん格上。
廊下と部屋を隔てる襖戸の内側に描かれている絵。あたりまえだが部屋の中からしか見ることは出来ない。たまたまこの日だけ室内を見る特別な通路がしつらえてあり、見ることが出来た。ガイドの人も初めてだと感激して写真を撮っていた。
ここもふだんは一般公開していない部屋だそうだ。将軍の食事を毒味したあと、運ぶ前に置いておく部屋である。
最上級の部屋のある場所の、廊下の欄間。写真では途中で切れているが三羽の鳥がいる。
同じ欄間の反対側。こちらには五羽の鳥がいる。一枚の板の両側を掘ってあるのだ。
長い説明と足元の冷えでトイレに行きたくなるし、座りたくなって困った。ようやく外へ出て、天守閣の説明を聞いてガイドは終了。ありがとうございました。
最後に天守閣と金のしゃちほこ。
このあと将軍が来たときに使う湯殿などの建物の内部を見学して、城内のきしめん屋で昼食を摂り、帰宅した。思ったより時間を食ったので、あまりゆっくりもせずにみな千葉へ帰っていった。
次は春にどこかへ行こう。
夜、「無事についたよ」、と妹、そして弟のそれぞれから電話があった。
お疲れ様でした。これにて今回の旅の報告終わり。
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