並行して読む
三国志の諸葛孔明という同じ人物を扱いながら、全く違う人物像として描いた本を並行して読んでいる。ひとつは宮城谷昌光の『諸葛亮(上下二巻)』、ひとつは先日亡くなった酒見賢一の『泣き虫 弱虫 諸葛孔明(全五巻)』である。
宮城谷昌光は端正な、おなじみの孔明、酒見賢一はアニメ的な孔明で、関わる人物達の描き方もとんでもなく違う。あまりにも違いながら、しかしながら史実に即しているから、同じ展開になっていくのが面白い。
こんな読み方をしたことはないが、たまたまそういうことになっている。
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コメント
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おはようございます
諸葛亮の実像に迫る本としては『諸葛孔明 宮川尚志 講談社学術文庫』がありますね。考えてみれば史実の諸葛亮は戦略家というより内政家として優秀だったと言えます。『三国志演義』でも彼は木牛流馬を作ったりしていますから。
そう言えば最近では諸葛亮が現代日本に”転生”して新人女性歌手をサポートするという漫画も有名で、私の中国人の友人も「発想が突飛で面白い」と申しております。
では、
shinzei拝i
投稿: shinzei | 2023年12月 9日 (土) 08時03分
shinzei様
「三国志」もさまざまな本があって、時代小説的なものから歴史小説的なもの、史書的なものなど、いろいろ読んできました。
「三国志」にしても孔明の本にしても多すぎますから、すべて読むことはいくら好きでも物理的に不可能ですね。
宮城谷昌光の「三国志」は史書を元に書かれていて読み応えがありました。
今回の「諸葛亮」はその中の孔明を生い立ちから小説化して描いています。
それに対して酒見賢一のものはコミック風で全く違うので、並行して読むことでその互いのおもしろさが際立ち、膨らみます。
投稿: OKCHAN | 2023年12月 9日 (土) 08時28分