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2024年2月26日 (月)

『ワーテルロー』

 歴史、特に西洋史には疎いので、ナポレオンにもワーテルローの戦いについても詳しく知らなかった。大分以前に録画した映画を検索したら、『ワーテルロー』という1970年の映画があったので見た。台詞は主に全編英語で語られているが、制作はイタリアとソビエトであり、監督もソビエトの人。俳優はナポレオンをロッド・スタイガーが、ウェリントン公をクリストファー・プラマー、ちょい役だがルイ十八世をオーソン・ウェルズが演じるなど、名優がぞろぞろ出ている大作である。撮影には当時のソ連軍が全面的に協力し、フランス、イギリス(イングランド、スコットランド、アイルランドなど)、ドイツ(プロシア)、オランダ軍総勢二十万人が激突したワーテルローの戦いをそのまま再現している。

 

 ロシアとの戦いで敗れたナポレオンは、周辺諸国の反撃に遭い、皇帝退位を余儀なくされて地中海のエルバ島へ流される。しかし一年足らずでエルバ島を脱出、当初千名程度の軍はたちまちに膨大な数に膨れ上がり、王位にあったルイ十八世を追放して再び皇帝として返り咲く。

 

 各国がフランスに宣戦布告し、その乾坤一擲の戦いとなったのがワーテルローだった。天候不順、ナポレオンの心身不調、軍の統率の乱れなどから、ナポレオンの天才的軍略が生かされず、戦いは消耗戦の様相を呈し、帰趨を決するのは所在不明のプロシャ軍の動きにかかることになる。それまで同盟軍が持ちこたえられるのか。

 

 とにかく当時の戦い方の人的消耗の激しさなどが忠実に再現されていて、その迫力に圧倒される。ロッド・スタイガーのナポレオンは当初違和感を感じるが、見ているうちにナポレオンそのものに見えてくる。そのカリスマ性の魔法まで乗り移ったかのようだ。そしてクリストファー・プラマーのウェリントン公は、まさに英国貴族そのものの、ややスノッブながら窮地でも達観した軽さを持った人柄を見事に演じていた。

 

 これほど大量の人員と経費を掛けた映画はもう作ることは不可能ではないかと思う。見応えあり。

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