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2024年3月 1日 (金)

『生命をあずける』

 レクチャーブックシリーズ、1979年に出版された、分子生物学者渡辺格と博覧強記のSF作家小松左京による、丁々発止の対談を収めた、分子生物学講義『生命をあずける』という本を読んだ。ここに書かれている分子生物学の知見は、現在ではさらにはるかに進んでいるものと思うが、それでも二人のハイレベルのやりとりにはほとんどついて行くことができない。知識のないのが情けない。

 

 生物とは何か、生物と機械は同じか違うのか、そういう本質的なことをとことん追求していくと、分子生物学という、生物学と化学にまたがった学問になっていく。この本ではその辺のその時点での最先端の知見とその限界について踏み込んでいく。そしてさらに未来に向けて物理学も取り込んでいかないと生命は見えてこないのではないか、とまで言及している。そうなのかもしれない。

 

 物理学が極大と極小、つまり宇宙と素粒子を追求し、さらに時空まで統合しようとしているように、多分どの学問も究極を追究していくと案外収斂するものがあるのかもしれない。そんなことを思わせるのは、私が小松左京の傑作だと思う中編SF『神への長い道』を連想したからだ。この対談の中で小松左京は、今なら(その当時でも)倫理的に問題があると非難されそうな実験のアイデアをいくつか語っているが、もちろんそれはSF作家としての空想的な発想である。とはいえ、中国やロシアなら、いやアメリカこそ、すでに密かに研究が進められているかもしれない。

 

 繰り返すが、理解するにはこちらの知識が足らなくて理解が不十分な部分が多かった。それでも最後まで読み切れたのは大事なことが書かれているような気がしたからで、これから生物学の新しいニュースがあれば、それを興味深く見ることができると思う。

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